いまでも高値で取引される人気の旧車
キーになるワードは「SGX」
C130系のローレルを語る際に外せないワードが「SGX」です。お察しのとおり、これはローレル特有のグレード名なんですが、「SGX」は走り系のグレードになります。実質的にハードトップのトップグレードが「SGX」で、セダンのトップグレードが「SGL」でした。「SGX」グレードの特徴は「SUツインキャブレター」を装備している点です。ほかが小径のシングルキャブレターなので、同じ2000ccエンジンでも10馬力上まわっています。
まぁパワーは二の次で、実際はトップグレードという部分が人気の面では影響が大きかったのではないか思われます。当時はその「SGX」がひとり歩きして、ほかの車種にもバッジが貼られているというのもたまに見かけました。
なぜかウインカー(サイドマーカー)が人気アイテムに
車種自体も旧車のなかでは上位に入る人気車種なのですが、それ以上にカスタムパーツとして引っ張りダコになった、とあるパーツがあります。それが「ローレルウインカー」です。くさび形のシャープなフォルムに段々の意匠があしらわれたメッキ仕上げの台座が付いたウインカー(サイドマーカー)が、他車種のカスタム用アイテムとして、定番と言っていいほどに大流行しました。
デザイン自体がカッコイイのもありますが、やはり上位車種のパーツという面も大きかったのではないかと推測しています。
旧車ミーティングではアイドル的存在
そんな「ブタケツ」ですが、もともとの販売台数が多くなかったのか、暴走族全盛期に乗りつぶされてしまったせいなのかわかりませんが、現存する個体数はかなり少ないようで、中古車市場でたまに見かけると、とんでもない価格になっていることに驚かされます。
※画像はイメージ
いまどきは旧車のミーティングは全国各地で盛んにおこなわれていますが、それでも「ブタケツ」が参加している台数は少なく、参加している場合は憧れを持っている旧車ファンが取り囲んでいるというシーンもよく見かけます。
いまも昔も“高嶺の花”という存在であるこのC130系のローレルの愛称が「ブタケツ」というのは、なんか皮肉な話だなと思う今日この頃です。