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【試乗】「三菱らしいクルマって……」の答えが一発でわかった! 新型トライトンをハードなオフロードで走らせたら圧倒的な4WD性能に衝撃 (2/2ページ)

【試乗】「三菱らしいクルマって……」の答えが一発でわかった! 新型トライトンをハードなオフロードで走らせたら圧倒的な4WD性能に衝撃

この記事をまとめると

■「十勝アドベンチャー・トレイル」にて三菱トライトンに中谷明彦さんが試乗

三菱が誇る4輪制御のAWCにセンターデフロック機能を備えた悪路走破性を優先した仕様

■あらゆるステージで高い悪路走破性能を披露したトライトンに三菱車の走りのDNAを強く感じた

話題の三菱トライトンに北海道のオフロードコースで試乗

 東南アジアを中心に世界中で人気が高く支持されている三菱自動車のピックアップトラック「トライトン」が、約9年振りにフルモデルチェンジされ3代目となった。新型となった今回のモデルは、約12年ぶりに日本国内でも販売されるということもあり、内外から注目が集まっているのだ。

 三菱自動車は、北海道にある同社テストコースに隣接するオフロードステージである「十勝アドベンチャー・トレイル」にて、この新型トライトンのプロトタイプを試走させる機会を与えてくれた。

 トライトンという名は多くの国内のユーザーにとって聞き慣れないだろう。トライトンはタイにある同社工場で設計から生産まで行なわれ、世界中(約150カ国)に輸出されている。東南アジアやオセアニア、欧米や南米、ロシアでも大ヒットを記録している車種で、三菱自動車の経営的にも屋台骨になってきたという。

 トライトンの車名は「三菱」のトライアングル(三角)と「1トンの積載能力」を合わせたネーミングだという。1トンピックアップトラックは、東南アジアや中東など主に発展途上国などで非常に需要が高い。また、イギリスやスペインなどでも沢山のトライトンを見かけることがあり、パジェロが廃止されてしまった現在、悪路走行における三菱自の信頼を一身に背負っているとも言えるだろう。

 国内に登場するモデルは国内法規に合わせて最大積載荷重は500kgとなるが、トライトンの名前はそのまま継承される。また、世界的にはふたり乗りシングルキャブ、エクステンデッドのクラブキャブ、4ドアのダブルキャブがラインアップされているが、国内で販売されるのはダブルキャブの5人乗りのみとなる。

 外観は「BEAST MODE(勇猛果敢)」をコンセプトとし、ダイナミックシールドによって逞しさと安心感を融合して強調したフロントグリルが特徴的だ。高いボンネット位置やオーバーフェンダー調のホイールハウスまわり、カーゴデッキの造形にもこだわりが感じられ、本場アメリカの大型ピックアップに劣らない逞しさを見事に具現化している。

 搭載するパワーユニットは4N16型2.4リッター直4クリーンディーゼルターボエンジンで、フロントに縦置きされ、6速ATあるいは6速MTが組み合わせられている。今回試乗したのは6速AT仕様だ。また、ダイヤルセレクター方式の4WDシステムを搭載。後輪2輪駆動(2H)をベースに、フルタイム4WDモードも選択可能。4H、4HLc、4LLcと選択可能なスーパーセレクト4WD IIを採用している。

 もちろん三菱自が誇る4輪制御のAWC(オールホイールコントロール)技術を採用し、前輪内輪にブレーキをかけることで旋回性を高めているが、前後トルク配分は40:60に固定されているため、S-AWC(スーパーオールホイールコントロール)とは呼ばれない。一方、センターデフのロック機能も備わり、あくまでも悪路走破性を優先している。

 伝統的なラダーフレームは新開発されたもので、以前にも増して強靭な剛性を与えられている。フレーム断面積は65%拡大し、曲げ剛性は60%。捻り剛性も40%も強化されたのだ。一方で、ハイテン鋼の使用比率を増加させ、重量増は最小限に抑えている。

 フロントサスペンションには実績のあるダブルウイッシュボーン式が踏襲されているが、アッパーアームの取り付け点を上方に移動させ、ストロークを20mm拡大。接地性や乗り心地の向上が図られている。一方リヤサスペンションはリーフリジッド方式だ。

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