人気モデルは新型が出ても価格が下がりにくい
注意したいのは、フルモデルチェンジを行って中古車価格が下がるまでに、少し時間を要することだ。新車の販売に伴って下取り車が増えて、その車両が中古車店に並ぶまでには半年程度の時間がかかる。よって新車を発売して6カ月を経過したころから、先代型の中古車価格が下がり始める。
今後登場する新型車であれば、N-BOXのような納期があまり遅延しない大量の販売を目的にした車種は、上記のパターンに沿って中古車価格が下がる。すでに販売されている車種では、現行セレナやステップワゴンもそこに含まれる。セレナの中古車も、そろそろ安くなり始める。
しかし、ランドクルーザーやアルファード&ヴェルファイアのように、納期が長い車種は、フルモデルチェンジを行っても先代型の中古車価格が下がりにくい。むしろ先代型の中古車価格が高まる傾向も見られる。フルモデルチェンジしていても新車を買いにくいため、ユーザーの関心が先代型に向くからだ。
その結果、新型の高人気につられて、先代型の中古車価格まで高まってしまう。
また、先に述べたとおり、新型車が好調に売られる(納車される)ことで、従来型が多く入荷して中古車価格を下げる。しかし、新車の納期が長いと、下取り車も入荷せず、中古車価格を下げる作用が生じにくい。
そのために、販売の好調な軽自動車やコンパクトカーは、フルモデルチェンジによって中古車価格が下がり、納期の長い高価格車は、中古車価格も高値安定型になる状態が続いている。