この記事をまとめると
■公道には「制限速度」に関する標識のほか「徐行」という標識もある
■徐行の速度は約8〜10km/h以下が適切と考えられている
■徐行すべき場所のほかに散歩中の人の付近や店舗の出入り口でも徐行を心がけよう
「徐行」ってそもそもなに? 何キロくらいなの?
クルマを運転するときには、道路によって上限が変わる「制限速度」を気にしながら走る人が多いと思います。その場合には、丸い標識に30、60、80といった数字が書いてありますので、ひと目でわかりやすいですね。でも道路にはもうひとつ、速度を気にしなければいけない標識があるのですが、わかりますか?
それが、「徐行」の標識です。住宅街や通学路、すれ違いが困難な狭い道などに掲げてありますが、これっていったい、何km/hで走らなければならないのでしょうか?
道路交通法によれば、徐行とは「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう」と定義されています。具体的な速度が示されておらず、ドライバーがすぐに停まれると考える速度という、曖昧な表現ではありますが、駐車場など人が飛び出してくる危険性が高い場所などでは概ね8〜10km/h以下であれば、ブレーキをかけてから停止するまでの距離が1m以下で済むという事例がありますので、その程度が適切と考えられます。
ただ、路面や天候によって滑りやすかったり、ブレーキを踏む人の力が弱かったり、下り坂になっていたりといった、状況の違いによっても停止するまでの距離が変わってきますので、その場所に合わせて、十分に安全だと考えられる速度に落として走ることが必要でしょう。
さらに、「徐行」の標識が設置されていない場所でも、道路交通法によって徐行が義務付けられている場所があります。それが「左右の見通しがきかない交差点(交通整理が行われていたり、優先道路を通行している場合は除く)」、「道路の曲がり角付近」、「上り坂の頂上付近」、「勾配の急な下り坂」の4カ所です。皆さんは、守れていますか?