ちゃんと試乗もして買ったのにドライブしたらなんか違う! 大枚叩いたクルマで「これじゃない感」を感じないためには「助手席試乗」が重要だった (2/2ページ)

助手席と運転席の作りが微妙に違う場合も……!

 また、対向車が向かってくる速度感覚が運転席とは異なる場合も多いようです。たとえば右折レーンで対向車が途切れるのを待っているときに、同じ距離でも見る角度が変わるために、助手席からは「十分に行ける」と思えても、運転席からは「ちょっと無理」と思えることがあるのです。

 自分で運転をする人はとくに、こうした感覚の違いに対してイラッとしたり、不満を持ったりすることがありますので、ケンカやストレスの原因になってしまうかもしれません。

 さらに、見た目にはわからなくても運転席と助手席のシートが微妙に違うことによる、座り心地の違いも挙げられます。運転席では姿勢よく確実な操作ができるようにつくられていて、助手席ではゆったりとリラックスできるようにつくられている、という車種もありますし、シート位置の調整幅が運転席と助手席で異なる車種もあります。

 また、足が自然に床につかない、窮屈で伸ばせない、体幹から両足が微妙にズレた角度になってしまう、といったスペースやシート位置による違いもあり、無意識のうちに疲労が蓄積する原因になってしまうかもしれないですね。

 ということで、運転席ではまったく感じなかったことが、助手席に座ったとたんにいろいろ感じたり、印象が変わったりすることもありますので、試乗の際には必ず、いつも助手席に座る人が自ら座り心地を試しておくことをオススメします。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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