エンジン車好きに朗報! トヨタの「水素へのホンキっぷり」は着実に浸透している (2/2ページ)

内燃機関を使うクルマの新たなる可能性を考えるトヨタ

 また、自動車メーカー各社などでつくる業界団体の日本自動車工業会は、「カーボンニュートラルに向けた自動車のあり方は、国や地域の社会情勢によって差があるため、さまざまな方法を考慮する必要がある」という方針を貫いてきた。

 具体的には、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、EV、燃料電池車、カーボンニュートラル燃料などの合成燃料を使う内燃機関車、そして水素エンジン車などである。

 一方で、水素の利活用についてはグローバルで新しい動きが出てきた。

 とくに欧州では、ロシアのウクライナ侵攻の影響で、欧州域内のエネルギー安全保障の観点から再生可能エネルギーに由来する水素に関する投資が急激に高まっている状況だ。いわゆるグリーン水素と呼ばれる分野だ。

 日本政府も、2023年春、6年ぶりに水素に関する国の全体方針を改定した。そのなかで、グリーン水素の製造地域を全国各地で拡充したり、オーストラリアなどからCO2を地中に埋蔵する方式を取るプロセスを経た水素を輸入するなど、さまざまな施策を打っている。

 このように、水素にかかわる状況が大きく変化するなかで、トヨタとしては燃料電池についてはトラック、バス、電車、定置型蓄電池などB2B(商用向け)事業の拡大を進めている。

 これを合わせて、内燃機関を使うクルマの新たなる可能性を広げるうえで、トヨタが日本メーカーの先頭に立って、水素エンジン車の実用化を目指して気体水素と液体水素に関する本格的な研究開発を進めている状況だ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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