アメリカ全土で「テスラは普通のクルマ」感が浸透! 欧米のEVシフトはもう止められない!! (2/2ページ)

欧州もやっぱりEV化が加速

 また、経済界においては、2022年8月にバイデン政権がIRA(インフレ削減法)を制定したことで、アメリカ国内でのEV生産設備やEV関連部品の調達に対する投資が拡大している。

 こうした動きも、アメリカでのEVシフトを大きく後押していている状況だ。

 一方、欧州では欧州連合(EU)の欧州グリーンディール政策の存在が大きい。そのなかの政策パッケージ「フィット・フォー55」は、「2035年までにEV域内で乗用車と小型商用車の新車100%をZEV化」という方針だ。ZEVとは、EVまたは燃料電池車を指す。また、ドイツ等の追加提案により、この規定に合成燃料を使った内燃機関も適用されることが付随される。

 こうしたフィット・フォー55は、確実に欧州域内に生活する人々のEVシフトに向けた意識を変え始めている。意識を変えるというより、意識を変えざるを得ない状況だ。

 むろん、欧州域内では、国や地域によって電力事情や充電インフラ整備の状況には大きな差があり、それによって住民のEVへの関心の度合いに違いがある。

 いずれにしても、新車を製造する欧州自動車メーカー各社は今後、EVラインアップを一気に増やすことは確実な情勢だ。そうしたなかで、欧州で暮らす人々のクルマとの接し方が変化していくことになるだろう。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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