FIA世界耐久選手権には女性ドライバーも多数参戦! 女子レーサーと自動車部所属の女子学生が女性だけの交流会に参加した (2/2ページ)

トッププロに聞く「女性レーサーに必要なこと」とは?

 女性のモータースポーツ参加促進を目的に、2014年に設立したグループの「JAFウィメン・イン・モータースポーツ」は、今回WECが行われている富士スピードウェイでサラ・ボヴィ、ミシェル・ガッティン、ラヘル・フライ、ドリアーヌ・パンの上記4名と、日本国内の女性ドライバーと大学の自動車部女子部員ら7名らと交流を図るために、「Meet and Greet」を開催した。

 アイアン・デイムズのピットツアーでは、ドライバー自らが説明を実施。普段はなかなか見ることができない世界選手権のピットの様子に、国内の女性ドライバーたちは終始大興奮。自分たちのスマートフォンで、写真や動画の撮影をしていたのが印象的だった。

 ピットツアーを終えた後は会議室に移動。国内の女性ドライバーたちは、世界を知る4人のドライバーからアドバイスをもらった。交流会参加メンバーのひとりである猪爪杏奈は、TCRジャパンシリーズで現在ランキング首位につけており、シリーズチャンピオンを目指している最中。さらに、今大会のサポートレースとして開催された「フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ」にもエントリーしている。

 そんな彼女からは、「女性のライフステージとレーシングドライバーとしてのキャリアを両立しながら、活躍するには何が必要か?」と質問。

 この質問に対してラヘル・フライは、「結婚して子どもを出産すれば、育児に時間を費やすことになります。いま、私はレーシングドライバーとして活躍したい。そんな思いがあるので、子どもはいません。でも、女性レーシングドライバーでは20代で出産をして再びドライバーとして戻ったケースもありますし、逆にドライバーを引退してから出産した方たちもいます。一番大事なことは、いまの夢や目標はなにか。その部分を明確にすることが必要です」とアドバイスした。

 現在、WEC世界耐久選手権に参戦する日本人女性ドライバーはいない。だが、交流会に参加した国内の女性ドライバーたちにとって、世界を知る4人の女性ドライバーとの交流は、今後ステップを果たしていくうえで、いい刺激になったことだろう。

 さらなる高みを目指して数年後、WECのエントリーリストに日本人女性ドライバーの名前が掲載されていることに期待したい。


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