この記事をまとめると
■タクシーマニアの筆者はインドネシア取材でもタクシー移動がメイン
■BYD e6に乗ったが先代モデルなのに快適で驚いた
■日本よりもBEVタクシーが普及しているが課題もありしばらくは内燃機関が主流になりそう
空港には内燃機関タクシーとBEVタクシー乗り場がそれぞれ存在
国内外を問わずタクシーが大好きでウォッチしている筆者。とくにインドネシアのような新興国における筆者のような「外国人の移動の足」のメインはタクシーとなる。筆者は路線バスも大好きで訪れた国ではよく「乗りバス」を楽しんでいるのだが、車内が空いている路線を選んだり、混みあう路線では始発停留所から乗り込み座席に座るようにしている。
車内が混みあうと良からぬことをする人が出てくるのは日本に限った話ではなく、インドネシアでも車内が混みあうと“スリ”が発生したり、女性への痴漢行為が発生するなど犯罪が多発するとのこと。そのためインドネシア以外でも日本から出張で新興国に出かけた時には鉄道やバスは利用しないようにとよく言われる。また、だいぶ日本のワンマンバスのような乗降システムが各新興国で普及してきているのだが、まだまだ独特の乗降システムも残っており使いにくいということもある。
インドネシアの首都ジャカルタでは、専用のバスレーンを走り、電車のように改札を通ってプラットフォームで乗降する「トランスジャカルタ」という、BRT(バス・ラピッド・トランジット)システムのバスが走っている。ここを走るバスには連節バスもあるのだが、連節バスの場合は中央の蛇腹部分から前、一般的なバスではおおむね前半分が「女性専用ゾーン」となっている。少し前には車体がピンク色(一般的には青)の女性専用車も走っていたのだが、ここのところは見かけなくなった。
話をタクシーに戻すと、筆者のように観光旅行に毛が生えた程度の出張では、料金も安いので新興国ではとにかくタクシーを使えとされているのだが、たとえば日本の本社から新興国の支社などへの本格的な企業出張では、会社で用意している運転手付きの専用車で移動するのが一般的となり、国によっては「タクシーを使うのも危ない」と言われることもある。
インドネシアでは最大手のタクシー会社が日本のタクシー会社のようなサービスを実践しているので安心して利用できる。車両はきれいだし、筆者の経験では料金メーターを入れずに走り出したということもない。アプリ配車システムも採用しており、とにかく使い勝手も良い。
今回もインドネシアの首都ジャカルタにあるスカルノハッタ国際空港に降り立つとさっそくタクシー乗り場へと向かった。一般的なICE(内燃機関)車のタクシー乗り場の手前には、おもに中国BYD製車両となるがBEV(バッテリー電気自動車)タクシー乗り場がある。
今回はジャカルタ郊外にあるショー会場へ向かうのだが、以前知り合いから航続距離の問題から、“そこには行けない”と言われたことがあると聞いていたのでスルーしようとしていたら、お客がなかなかこないみたいでドライバーが暇そうにしており、立ち止まって見ている筆者に「どこに行くのか」と聞いてきたので、目的地を伝えると「大丈夫だ」とのことなので、BEVタクシーを利用することにした。あとで知り合いに聞くと、BEVタクシーを導入しはじめたころには慣れていないので断っていたが、最近は引き受けるようになっているとのことであった。