F1の名門ブラバムからついにナンバー付きモデルが爆誕! 約3億円の衝撃ハイパーカーの中身 (2/2ページ)

レーシングカーを公道仕様にしたBT62Rがついにデビュー

 そしてこのBT62のロードバージョンがついに誕生した。車名は新たにロードを意味するRを加えた「BT62R」となり、価格は装備の内容にもよるが200万ドル(約2億9000万円)に達するという。

 BT62Rには公道やサーキットでの使用に対応した可変車高設定、各国の規制を満たすための、より静かな排気システム、再設計されたシート、エアコンやヒーテッドウインドウスクリーンなどの装備が追加され、18Kゴールドのロゴとバッジも追加された。

 ミッドに搭載されるエンジンは、コンペティション仕様と同様に、700馬力の最高出力を発揮する5.7リッターのV型8気筒だが、それが自然吸気であることに多くのファンは熱い視線を送る。

 ブラバム・オートモーティブによると、フォード・レーシングが起源とされる最高回転数で8000rpmを誇るこのエンジンは、自然吸気ならではの、ほかに類を見ない直感的なドライビング体験を約束するという。エンジンマッピングは公道走行用に適したものに調節されており、6速のミッションもギヤ比を変更することで公道上での扱いやすさを高めているとのことだ。ステアリングホイールにはパドルシフトも備わっている。

 BT62Rにはシグネチャーシリーズとセレブレーションシリーズがあり、後者は35台の限定。ブラバムF1マシンが達成した35のF1GPでの勝利にオマージュを捧げた35色のユニークなカラーで提供されることになるという。

 さらに興味深いのは、サーキット走行に対応したエアロパーツなどからなるトラックパックの存在。サーキットからオンロードへと飛び出したブラバムのハイパーカーには、再びサーキットへと戻るためのエクイップメントが与えられているのだ。

 オーストラリアの地から世界各国へとデリバリーされるBT62R。そのステアリングを握ることができるオーナーは、どれだけ幸せだろうか。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

新着情報