見た限り100%がMPV! セダンタイプのタクシーがたった1年ですっかり姿を消したインドネシア (2/2ページ)

タクシー市場はどんどんトランスムーバーになるだろう

 なお、現行トランスムーバーは2代目アヴァンザがベースとなっているのだが、そのアヴァンザはすでに3代目となっている。2021年に登場した3代目はダイハツのDNGAプラットフォームを採用し、駆動方式はFRからFFとなっている。全長4395×全幅1730×全高1665または1700mmとなっている。1.3リッターと1.5リッターエンジンが用意されている。

 ボディサイズが大きくなったこともあり、さらに最近の新興国向けトヨタ車全体にいえるのだが、筆者個人としてはかなりイケてるデザインとなっており、この3代目ベースのトランスムーバーの登場を筆者は待ち焦がれているのである。

 いまは地方部でまだ走っているとされるリモタクシーのベースとなるヴィオスは2022年に4代目がデビューしており、こちらも個人的には格好良くてしかたない。ただ、すでにトランスムーバーが主流になっているなかでは、「現行ヴィオスをベースとしたリモは登場しないのでは」と事情通は語ってくれた。

 インドネシアではタクシーのほか、ライドシェアサービスも盛んとなっている。ライドシェア車両はリモが全盛のころからMPVスタイルの車両がほとんどとなっており、荷物の積載性能の高さも手伝って、タクシーからライドシェアへ流れる動きもあり、トランスムーバーが登場した理由のひとつともいわれているので、セダン型タクシーはもう登場しないだろうとのことであった。

 それでは3代目アヴァンザベースのトランスムーバーは登場するのだろうか。前出の事情通は「登場するにしてもまだまだ後の話になるでしょう。そもそもいまのトランスムーバーも、先代アヴァンザの在庫調整のためもあって登場したと言われています。4代目はまだまだ登場して新しいので、現行アヴァンザの販売が落ち着いたころに登場するのではないでしょうか」と分析してくくれた。

 このタクシー会社では、BYDのBEV(バッテリー電気自動車)タクシーも走らせているのだが、充電インフラを考えると、まだまだどこでも行きますよという状況にあるわけではないようなので、次期トランスムーバーにぜひ登場して欲しいし、そのときを心待ちにしている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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