この記事をまとめると
■高速道路には過積載を警告する警告版が設置されている
■過積載はパーツの破損による事故や路面へ大きなダメージを与える原因となっている
■最近では料金所で過積載を検知し、後日罰則を通告するようなシステムも導入されている
過積載に関する取り締まりが強化されつつある
最近、高速道路で増えているのが過積載の警告板だ。路肩に立てられていて、軸重超過という表示が出るというもので、高速道路上のものは走行している車線ごとに警告が発せられるようになっている。また、料金所でも同様の警告板が立っていることもある。
軸重超過というのはいわゆる過積載のことで、当然のことながら違反行為だ。単純に危ないというだけでなく、車体ではハブの破断など深刻なトラブルにつながることもあるし、道路についてはわだちができるなど、傷みの原因になったりする。
過積載については、料金所で抜き打ちで計測が行われているが、それを自動化したのが路線上や料金所にある警告システムだ。自動で測るといっても、単純に重さを測るだけではダメで、各トラックの寸法や軸数を測ったうえで、各軸、つまり車輪にどれだけの重さがかかっているかを計測して、超えていたら警告を発する。
見ていると、電光掲示板に「車重超過」と文字が出るだけで、肝心の違反車両はそのまま行ってしまうが、じつはナンバーも読み取っていて、違反車両は特定されている。そのため、何度も繰り返していると、運送業者に対して、是正指導内容の公表や特殊車両通行許可の取り消し、車両の使用制限、さらには告発を行なうこともあるとされている。
さらに通行料の大口・多頻度割引制度にも影響することもあって、厳しい対応となっている。
過積載は荷主からの強制で行なわれることも多い。自動計測での取り締まりはないようだが、その事実が明らかになった場合は、荷主にも再発防止命令が出されて、それに違反すると6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金となる。昨今では、運送業界の労働環境、輸送環境に注目が集まっているだけに、路線上の自動計測を導入しての過積載防止は意味があることだろう。