インドネシアで日韓戦勃発! 三菱vsホンダvsヒョンデのクロスオーバーSUV対決が繰り広げられる (2/2ページ)

ホンダHR-Vの存在も見過ごせない

 日本勢でこのカテゴリーでよく売れているのはホンダHR-V(日本でのヴェゼル相当)となる。RS以外の標準モデルでは全長4330(-90)×全幅1790(-20)×全高1590(-70)mm[()内はエクスフォース比]。エクスフォース、クレタ同様に1.5リッターエンジンを搭載し、2WDのみとなっている。

 インドネシアでは駆動数で奢侈税の税率が変わるので、クロスオーバーSUVであっても2WDのみの設定が多いのである。トヨタでもカローラクロスをラインアップしているが、搭載エンジンが1.8リッターとなっている。サイズとしては、日本仕様よりボディサイズの大きいヤリスクロスが1.5リッターエンジンも搭載しライバルに近いといえる。

 短期間の滞在でもクレタとHR-Vはかなりの頻度で街なかで見かけたので、エクスフォースのライバルとしてはこの2車となると考えていいだろう。

 進化したダイナミックシールドフェイスの採用は三菱車ならではだが、その進化度合いにより、かなりエッジの利いた顔つきとなっている。これはクレタの対抗モデルとしてマストだろう。ヒョンデもモデル全体でエッジの利いたデザインテイストを採用しているが、クレタは昼間以上に夜間でヘッドライトを点灯している姿は、そのLEDヘッドライトの点灯具合も含めてとにかくインパクトが大きいのである。

 一方で、HR-Vは日本のヴェゼルほぼそのままのエクステリアとなっており、クレタやエクスフォースとは一線を画している。この辺りは今回ジャカルタ首都圏でしかウォッチしていないので、ジャカルタ首都圏でとくに多様性が目立ってきて、「クレタではどうも……」という選択肢でHR-Vが選ばれているのかもしれない。

 もちろん、エクスフォースは、インドネシア以外の新興国でも今後発売していく予定となっている。新興国全体をフォローしようとすると、クレタ的キャラクターを選ぶのは王道といえるだろう。

 東南アジアでは日本車はまだまだ強みを見せている。三菱がどこまでライバルメーカーを意識して開発したかは定かではないが、実車を見て伝わってくる熱意のようなものを感じると、最近の日本車のなかでは意欲作の1台と呼べるかもしれない。ただし、日本国内への導入予定はないようだ。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報