この記事をまとめると
■車両保険に入っていると盗難された際は全損扱いとなるケースが多い
■保険金を受け取ったあとに戻ってきた場合、保険金を返せば車両を受け取れるケースもある
■万が一に備えて社外セキュリティを導入しておくこともオススメだ
盗まれた愛車が後日見つかった! こんなときどうすればいい?
警察庁の発表によると、2022年の自動車盗難の認知件数は、5734件。そのうち検挙率は45.6%になっており、約半数が検挙されている。
不幸にして、愛車が盗難の被害に遭った場合、一般型車両保険あるいはエコノミー型車両保険に加入していれば全損扱いになり、車両保険金額のMAXまで補償されるのが一般的(車両全損時諸費用保険金などの契約がある場合はそちらも合わせて支払われる)。
なお、「無施錠でエンジンをかけたままクルマを離れ、その間に盗まれてしまった」などと、大きな過失があった場合は、保険金が支払われないこともあるので要注意。自動車保険の契約書には、「保険契約者や被保険者、保険金受取人に重大な過失があると認められた場合は補償の対象外となります」と書かれているので、よく確認しておくこと。盗難被害の保証は「偶然の事故で無過失」であることが前提であることを覚えておこう。
では、実際にクルマが盗まれてしまった場合はどうするのかというと、まず警察に被害届を出すのが最初の手順。
次に保険会社に連絡。保険会社は1~2カ月ほど実態調査を行ない、問題なければ保険金が支払われて、一応解決(!?)。
ただし、保険金が支払われたあとに盗まれていたクルマが見つかることも稀にある。しかし、期間がある程度経っており、すでに保険金を貰ってしまっている。このようなときはどうすればいいのか。
この場合の選択肢はふたつある。
ひとつはそのまま保険金を受け取って、クルマの所有権を保険会社に移してしまうパターン。もうひとつは、被保険者が受け取った車両保険金の全額を保険会社に払い戻し、当該盗難車の返還を受けるパターン。
ただし、後者は保険金を支払った日の翌日から起算して約款に記載されている一定の日数以(60日以内が目安)に当該自動車が発見された場合に限られている。
また、盗難車が発見されるまでの間に生じた損害があれば、その損害に対して保険金を請求することも可能だが、発見までの日数と損害への補償は保険会社によって異なるため、契約している保険会社に契約内容をよく確認しておくこと。
お気に入りの愛車が旧車であったとすれば、保険金が入ったとしても、二度と同じものは手に入らないだろうし、現行車であっても、オーダーしてから納車まで1年以上かかる車種も珍しくない。
万が一に備えて、車両保険に加入しておくのはマストだが(※盗難対象外特約などの特約を付帯してしまうと補償の対象外になるので要注意)、併せて社外のセキュリティシステム(バイパーやクリフォードなど)を、専門店でインストールしもらい、盗難や車上荒らしのリスクを極力減らす対策も怠らないようにしておこう。