ガルウイング「窓」に観音開きドア! ピニンファリーナの新作EVの独創っぷりがヤバすぎる (2/2ページ)

ピニンファリーナが自動車メーカーとして成長を遂げる日も近そう

 もっとも特徴的なのは、左右のドアとサイドウインドウの開閉方法で、革新的なパノラマルーフとラウンジドアの恩恵で、パッセンジャーは常に自然な姿勢でキャビンに乗り込むことができる。そのキャビンは開放感に溢れる2+2のレイアウト。

 ラウンジドアはランチアの「フロリダ」からインスピレーションを得たものだ。ちなみにこのフロリダは、バッティスタ・ピニンファリーナが1950年代に設計し、彼自身も大いに気に入っていた一台であったという。

 プーラ・ヴィジョンのエクステリアは、SUV独特の路上での存在感と、車高の低いスポーツカーが持つ凛とした姿を融合させたデザイン。

 そのデザインは豪華なインテリアにも反映され、豪華なヨットから着想を得ていることがはっきりとわかるだろう。

 つまり、プーラ・ヴィジョンは、その雰囲気やパフォーマンスはスポーツカーでありながら、キャビンの広々とした空間と快適さはラグジュアリーカーであるのだ。

 さらに、このプーラ・ヴィジョンに象徴されるピニンファリーナの次世代モデルには、便利なコネクテッドカーサービスをあらゆる場面で、必要なときに活用することが可能とされている。

 今回はそのパワーユニットなどに関する発表はなかったが、イタリアのカンビアーノとドイツのミュンヘンを拠点とするアウトモビリ・ピニンファリーナ社では、現在世界の20か国以上から集まった116名の従業員が、未来の電動モビリティを切り開くために、その専門知識と経験をフルに活かして、さまざまな開発プロジェクトに従事している。

 自動車メーカーたるアウトモビリ・ピニンファリーナが、さらなる成長を遂げる日は近いといえそうだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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