日本にも導入が噂される11代目アコードがインドネシアで登場! 時代と共にキャラも姿も変えてきた歴代アコードを振り返ってみた (2/2ページ)

4代目からアコードといえばワゴンが人気に!

 1989年には4代目がデビュー。1991年にはアメリカ工場製の「アコードワゴン」が日本国内で発売となる。かなり個人的な話なのだが、このアコードワゴンのメディア向け試乗会が筆者としては初めて「業界人」としてメディア試乗会にお邪魔させていただくようになったクルマであり、個人的にはかなり印象深いものとなっている。ワゴンがデビューすると世の中の話題の中心はワゴンとなっていった。前出のクルマ好き仲間の家でも、3代目セダンからアコードワゴンへ乗り換えている。

※写真は北米仕様

 1989年に派生モデルとして、4ドアハードトップボディで直列5気筒エンジンを搭載する「アコード・インスパイア」もデビューした。当時はまさにバブル経済絶頂期。見た目の押しの強さもありアコード・インスパイアもよく売れていた。

 1993年に5代目がシリーズ初の本格的3ナンバーワイドボディ車としてデビューする。1年遅れて引き続きアメリカ生産となるワゴンとクーペがデビューする。5代目では4代目以上にワゴンが販売のメインになっていったと個人的には認識している。クーペには左ハンドル仕様も輸入販売されており、アメリカ好きの筆者としては本格3ナンバーボディとなったこともあり、取材などで撮影車を借りる時もわざわざ左ハンドル仕様を借りていたのを覚えている。右ハンドル仕様も同様なのだが、スピードメーターに㎞表示のほかに“MPH(マイル表示)”があったのがとにかくうれしかった。

 1992年に5ナンバー仕様はアコード・インスパイアのまま、3ナンバー専用として「インスパイア」がデビューする。全幅を80㎜拡大しているのだが、そのほとんどがドアの厚みに使われたのではないかと思うほど、当時のアメリカ車のようなドアの厚みに圧倒された。

 6代目、7代目は失礼ながらかなり個人的には印象が薄くなっている。その理由は北米仕様と異なるモデルラインアップとなっていったことが大きい。「アコード=北米」という勝手な思い込みもあったので、日本や欧州を意識したアコードに興味を持つことはできなかったのである。

 6代目の時期に北米仕様は1998年に「インスパイア(3代目)」という別車名でアメリカより輸入販売されていた。ただ、インスパイアでの北米アコードの販売もここまで、4代目インスパイアは北米ベースで日本風にアレンジされてしまった。

 9代目からは日本仕様も北米仕様と共通となる。10代目でもその流れを汲んでいるが、北米ではガソリンエンジン車もあるのだが、日本国内にはハイブリッドユニット搭載車しかラインアップされていない。

 日本ではすっかり“少量販売車”となってしまったアコードではあるが、中国や北米市場ではSUVが人気の高いなか、セダンとしてはいまも量販モデルとして健闘している。

 11代目が日本市場でも引き続き販売されるのは、日本国内にもまだコアなアコードファンというのが残っていることの証ともいえるし、世界市場ではホンダの看板車種としていまもなお活躍している以上は日本市場で販売終了するわけにもいかないといのもあるかもしれない。

※写真は北米仕様


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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