この記事をまとめると
■多くのお金持ちがなぜメルセデス・ベンツGクラスを買うのか聞いてみた
■高いリセールバリューとメルセデス・ベンツのパフォーマンス、しかも見栄も張れる
■唯一無二の市場を切り拓いてほぼ形を変えずに走り続けていることで引っ張りだこ
メルセデス・ベンツGクラスはなぜ人気?
そのクルマがどうして売れているのか、たいていのモデルは察しがつくものです。「モデル末期で値引きが大きかったのだろう」とか「カー・オブ・ザ・イヤー受賞って、これみよがしな宣伝攻勢にのせられたな」など、クルマ好きのみなさまならこうしたゲスの勘繰りも嫌いではないはず。
ところが、どうにもこうにも勘ぐりづらいモデルというのもあるものです。ずばり、メルセデスのゲレンデ! 新型はともかく、旧モデルなどはトラックシャシーにガッチガチなサスによる荒っぽい乗り心地や、頑丈すぎて重たくて仕方ないボディのおかげで燃費も自慢できたものではありませんでした。それでもお金持ちがこぞってゲレンデを手に入れるのは一体どうしてなんでしょう。
まずは何人かオーナーにリサーチをしてみました。最初は医師のTさんで、ゲレンデを購入する前はレクサスのESだかISだか、とにかく無難なセダン。つまり、さほどクルマに興味があるタイプではないということ。
5年ほど前、SUVが絶頂を極めていたころに年上の奥さまをもらい、彼女から「外車なんてどうかしら」と唆されたようです。
「最初は別のモデルが欲しくて認定中古車センターに行ったんですが、営業スタッフからしきりにゲレンデを勧められたんです。で、しかもゲレンデは黒とブルーを在庫していて、とにかくいろいろ選べたんですよ。それで、営業マンが言うには下取りが安定しているというより、リースの料率でいったらスゲーお得になるって言われて……」。
なるほど、ゲレンデほどの人気車になるとリセールバリューも高値安定といった傾向というわけですね。お金持ちほど、シワいというか金銭感覚はシビアですから、これは見逃せないポイントです。
ちなみに、T医師はつい最近ようやく新車のゲレンデをゲット。G63限定車をフルオプションでオーダーしたとのこと。
「最初のクルマは下取りに出しました。なんだかんだ言って、悪くはなかったんですが、さほど得をした気分にはなりませんでした(笑)。乗り心地、ですって? ほとんど妻が乗っているので……どうだったかなぁ」。