この記事をまとめると
■島根県と鳥取県にかかる江島大橋は「ベタ踏み坂」として有名
■大阪には「大阪版ベタ踏み坂」と呼ばれる勾配がキツいなみはや大橋が有名だ
■東京ゲートブリッジは三角形を組み合わせたトラス構造の橋としては世界最大級となる
ユニークな橋が日本中にはたくさんある!
ベタ踏み坂というのをご存知だろうか?
もともとタントのCMに登場した恐ろしく急勾配な坂で、アクセルをベタ踏みしないと上れないからこの呼び名が付けられた。それだけ急な坂でも問題ないほどの性能をもっていることをアピールするためで、ベタ踏み坂というのもCMで使われた言葉がそのまま定着したものとされている。
ただし、坂と言いながら実際は橋であり、正式名称は江島大橋で、鳥取県境港市と島根県松江市を結んでいる。橋がなぜ急勾配なのかというと、下を船舶が通るからというのが一番の理由だ。実際の勾配は島根側が6.1%で、一方の鳥取側が5.1%。このパーセンテージは100m先で何m上に上がるかの割合を示していて、それほど急坂でもない感じ。度数にしても6%だと約3.4度である。
実際に現地で見ても、ゆるくはないけど言うほどきつくはないと言ったのが正直なところ。写真を撮るときにズームにして極端に寄るので、遠近感が潰れるため、絶壁のように見えるのが理由となる。
そんなベタ踏み坂だが、じつはスペック的にはさらに上の「真のベタ踏み坂」とも呼ぶべき橋があるのだ。それが大阪の港区と大正区をつなぐ、なみはや大橋だ。「大阪版ベタ踏み坂」と呼ばれ、最大勾配は6.9%と本家よりも上。こちらも下を船舶が通るために高くしたもので、大阪の夜景が楽しめるドライブスポットになっているし、途中でくの字に曲がっているのもユニークな点だ。
では、東京を始めたとした首都圏にはないのかというと、強いて上げるなら東京ゲートブリッジだろう。正式には勾配は発表されていないが、計算すると5%ちょっとと、すでに紹介した2カ所よりは緩いものの、2618mと長さでは圧倒。ちなみに江島大橋は1446m、なみはや大橋が1740mと格が違う。また、三角形を組み合わせたトラス構造の橋としては世界最大級とされる。
こちらも夜景が楽しめるし、橋自体もライトアップされる。晴れた昼間は東京湾が一望できるなど、ドライブコースとしてもオススメだ。さらに下から見ると、橋脚がゴジラが向かい合っているように見えるので、ゴジラ橋の異名もあるなど、楽しめる橋となっている。
これら以外にも勾配視点で橋を見ると、各地に見どころ満載のスポットはあるので、ぜひ探してドライブに行ってみてほしい。