この記事をまとめると
◾️ホンダがアキュラ初のEVとなる「ZDX」と「ZDXタイプS」を公開
◾️GMのアルティウムバッテリーを搭載し航続距離約480km(WLTCモード)以上を目指す
◾️ZDXタイプSは最高出力約500馬力を生み出す高出力モーターを搭載
アキュラ初のEVはSUVの「ZDX」
2040年までにEVとFCEVのグローバル販売比率を100%にするという目標を掲げているホンダだが、現在のところ同社がラインアップするEV・FCEVはホンダeのみとなっている。しかしながらホンダeは、バッテリー容量35.5kWhで一充電走行可能距離も259km(WLTCモード)と、現在のEVの基準からするとかなり心許ない。したがって、もっと航続距離のあるEVの発売をホンダに期待している人も多いことだろう。
そんなホンダが、2024年初頭に北米で発売を予定している新型EVのアキュラ「ZDX」と「ZDXタイプS」を世界初公開した。アメリカで開催中の「モントレー・カー・ウィーク」で公開されたアキュラZDXは、アキュラブランドで初となるEVであり、同じく2024年に発売を予定しているホンダ・プロローグとともにカーボンニュートラル社会の実現に向けたホンダの旗頭となるモデルだ。
※画像はZDXタイプS
ZDXは、EVの分野で業務提携をしているGMと共同開発したモデルであり、2023年に発表した、今後の電動化時代におけるアキュラデザインの方向性を示したデザインコンセプト「アキュラ・プレシジョンEVコンセプト」を具現化した最初のモデルとなる。
ZDXは102kWhのGM製アルティウムバッテリーを搭載し、航続距離はEPA(米国環境保護庁)が定める基準で300マイル(約482km)以上を目指す。
さらに、EVにおける操る喜びを追求したZDXタイプSは、最高出力約500馬力を生み出す高出力モーターを搭載するなど、アキュラのSUV史上もっとも速くてパワフルな走行性能を有したモデルとなっている。
そのほか、車載向けコネクテッドサービス「グーグル・ビルトイン」をアキュラとして初めて標準搭載し、没入感のあるオーディオ体験を提供する「バング&オルフセン」のサウンドシステムを初採用するなど、充実した装備によるスマートで洗練されたインテリアとユーティリティも魅力となっている。
ホンダは、このZDXとZDXタイプSの初公開と合わせて、アキュラの次世代ハイパフォーマンス・スポーツEVデザインの方向性を示す「アキュラ・エレクトリック・ビジョン・デザイン・スタディ」を映像にて公開している。この映像では、刺激的な性能を予感させる力強いプロポーションと印象的なネオングリーンの灯体などが確認でき、やがて到来するであろうEV時代に向けたアキュラブランドの進化の方向性が表現されている。
2040年までのEV・FCEV販売比率100%に向けたホンダの挑戦が、アキュラZDXによっていよいよ本格的に動き出した。