この記事をまとめると
■降雪地帯のクルマ好きには冬の間は愛車を冬眠させるオーナーが多い
■冬の間の走行は融雪剤や雪などで愛車を傷める可能性があるため
■数カ月も動かさない可能性があるために保管にはかなりの労力が必要
大切な愛車に「融雪剤」は厳禁!
エアコン(クーラー)レス車のオーナーにとって、真夏日どころか猛暑日がもはやあたりまえになりつつあるこの時期は、なるべく愛車の運転を避けているという人も多いはず。……というより、乗りたいとすら思えない気候にすら思えてきます。
それでも、どうしても愛車に乗りたい、あるいは乗っておきたいと思ったときは、早朝や夜間など、なるべく外気温が低い時間帯を狙って走らせているのではないでしょうか。
では、いまの時期には「真逆」ともいえる冬場、さらに降雪地帯に住むオーナーはどうしているのでしょうか。
乗るのは融雪剤や凍結防止剤が路面に撒かれていない時期のみ
雪道をガンガン走りたいというオーナーがいる一方で、路面に融雪剤や凍結防止剤が撒かれている時期には乗りたくないと考える人が大半を占めます。融雪剤の主成分は塩化カルシウム、いわゆる「塩カル」です。そして凍結防止剤の主成分は塩化ナトリウム。いずれにしても車体の錆を誘発する「塩分」が含まれているのです。
降雪地帯、あるいは路面の凍結が起こる地域では、融雪剤や凍結防止剤を路面に撒くことは日常生活においてなくてはならない作業でもあります。大切な愛車を融雪剤や凍結防止剤に触れさせたくないとなれば、アシ車は必須といえます。
長期保管の前に洗車
冬場は長期保管を余儀なくされるだけに、すみずみまで洗車して「冬眠」に備えたいというオーナーさんも少なくありません。入念に洗車したあとに近所を少し走らせ、拭き取りきれなかった水分を飛ばしてからようやく冬眠の準備に……という、念入りなオーナーさんも少なくありません。
酸化防止剤を注入&ガソリンを満タンに
下手をすると半年くらいはまともにクルマを動かせなくなるわけですから、冬眠前にガソリンタンクに酸化防止剤を注入してガソリンを満タンにします。こうすることで、ガソリンタンク〜燃料ホース内の水分の発生を抑制させます。
ガソリンを満タンにすればOKというオーナーもいれば、酸化防止剤が燃料ホース内に充分に行き渡るまで走らせる……など、このあたりは個人差がありますが、やらないよりはやっておいたほうが精神衛生上も良い冬眠(?)を迎えることができることは確かです。
規定値よりもタイヤの空気圧を高めに充てんする
長時間、クルマを動かさないということは、4本のそれぞれのタイヤにも地面に接している部分に負荷がかかることを意味します。そのまま止めておくとフラットスポットの原因にもなりかねません。一般的に1カ月以上、クルマを動かさずに止めておくと、フラットスポットができやすいといわれています。その結果、変形したタイヤが元に戻らない状態となってしまうのです。
そこで、タイヤの空気圧を規定値よりも高め(規定値+20kPaを目安に)にしておくことで、フラットスポットの発生を抑制することができます。