この記事をまとめると
■限定車でも特別仕様車でもないのに珍しいクルマというのが存在する
■隠れレア車は中古車相場もあまり高くなく、変わったクルマに乗りたい人には穴場的存在だ
■ライターの独断と偏見で200万円以下で探せるモデルをピックアップした
超レアだけど希少価値はあまりない珍しいクルマを探してみた
めちゃくちゃ高額というワケでもなく、限定車というワケでも日本未発売でもなく、そこまで古いというワケでもないのに、「そういえば全然見かけないなぁ」というモデルも存在する。今回はそんな隠れレア車を独断と偏見でピックアップしてみたい。
クライスラー・クロスファイア
2003年末に日本での販売をスタートしたクライスラー・クロスファイアは、アメ車らしいスタイルを纏ったコンパクト2シータークーペだ。
ただ、デザインこそアメリカ風味だが、ベースとなったのはメルセデスベンツSLK(初代)であり、搭載されていた3.2リッターV6のSOHCエンジンもSLKと共通。しかも生産はドイツのカルマン社が担当しており、アメリカの個性と欧州のテクノロジーとパフォーマンスが融合したモデルとなっていた。
当初はクーペのみだったが、2004年9月にはロードスターを追加。SLKが電動ハードトップだったのに対し、クロスファイアは電動ソフトトップとなるなど差別化を図っていたのだが、初代SLKはいまだに見かけることがあるのに対し、クロスファイアを見かける機会はほぼない。
トヨタ・アベンシスワゴン
“トヨタが作った欧州車”という触れ込みで2003年に日本に導入されたアベンシス。このモデルは欧州向けに開発がなされた車両で、日本でのカリーナやコロナの流れを汲むモデルであり、日本に導入されたのは2代目モデルということになる。
2代目モデルは2009年にフルモデルチェンジを受けたタイミングで日本への導入が途切れていたが、2011年9月から3代目モデルを日本に再び投入。3代目モデルはステーションワゴンのみの導入で、日本国内のトヨタのラインアップからステーションワゴンモデルがなくなっていたことによる措置となっていた。
あくまで穴を埋めるために導入されたという感が強く、ウインカーとワイパーのレバー位置も、ウインカーが左側となるISO(国際標準化機構)規格のままとなっており、エンジンとトランスミッションの組み合わせも1種類のみ、ボディカラーも白、黒、シルバーの3色のみだった。
ルノー・コレオス
圧倒的人気を誇るカングーだけでなく、ルーテシアや輸入車唯一のフルハイブリッドモデルであるアルカナなど、日本でも知名度の高いルノー。
しかし、2009年5月から2016年まで日本で販売されていたクロスオーバーSUVであるコレオスは、ほぼ日常で見かけることのない希少モデルとなっている。
このコレオスは、ルノーと日産のアライアンスによって生まれた1台であり、スタイリングや商品企画はルノーが、主要メカニズムや走行実験などの開発は日産が担当しており、エクストレイル(2代目)やデュアリスと多くのメカニズムを共有していた。
そのため、トランスミッションのエクストロニックCVTやオールモード4×4-iの4WDシステムなどは日産車と同じものとなっており、フランス車らしい内外装のデザインと日本車のメカニズムというある意味理想的な組み合わせとも思われたが、販売には結びつかなかったようだ。