新車の夏商戦はいまだ「納期遅延」で苦しい! 2019年に比べて82%しか売れていない7月の販売台数 (2/2ページ)

軽自動車はほぼ遅延なしで納車可能に!

 コロナ禍前のように、各ディーラーに在庫車がゴロゴロ眠っているといったことはないが、軽自動車ではすべてのモデルではないものの、2~3カ月で納車可能となっているので、受注販売(契約を交わした段階でメーカーへ生産を発注する)という大原則で見れば、ほぼ納期は平時の状況に近づいている。とくに次期型ホンダN-BOXの動きは活発であり、7月にはかなりの好条件で積極販売していたとの情報も入っている。

 登録車では、登場したばかりの新型アルファード&ヴェルファイアがすでに実質的な新規受注停止となっており、軽自動車ほど供給体制が整っているとはいえない。興味深いのはホンダ・ステップワゴンで、ガソリン車のほうがハイブリッド車より納期がかかること。トヨタはハイブリッドが売れ筋なのだが、ガソリン車のほうが納期は早いのが一般的。ホンダは生産計画の段階からハイブリッドに生産を絞り込み、販売時もハイブリッドに誘導しているようにも見える。

 8月は生産工場やディーラーが長期のお盆休みを取るので目立った動きはないものの、9月は事業年度締めでの上半期末となるので、即納車両を用意するとまではいかないものの、可能な限り生産台数を増やし、バックオーダー消化の加速をしてくるので、その動きが9月の新車販売統計に反映されることになる。どこまで前年比などでプラスに転じるのかが見ものとなるだろう。

 また情報では、トヨタがすでに初公開した次期型ランドクルーザー・プラドに続き、10月辺りにクラウン・スポーツを発表予定など、ニューモデルラッシュが続くとされている。日産やホンダもジャパンモビリティショーへ近日発売予定モデルの参考出品を行うともいわれている。

 販売台数に直接つながるとは考えにくいものの、物価高が続くなかで消費者の新車購買意欲をどこまで刺激できるかも注目したいところである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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