正規モノに対して何か「ヤバい感」のある「並行輸入車」! いまどきは「問題なし」な選択だった!! (2/2ページ)

メンテの面が不安? いまならネットもあるので問題なし!

 また、クルマの知識が豊富だったりすると「ディーラー車の触媒だと(エンジンが)まわらないね」とか「(正規モノは)オーバーフェンダーをパテ埋め? ありえない」などとリベット留めで売っていた並行モノを喜んでゲットしていました。

 さらには、ディーラーが導入しないばかりか、本国でも限定販売だったりするモデルも並行に頼らざるを得ません。グループAレース華やかなりし頃は、これらのホモロゲーションや戦勝記念モデルなどがずいぶん並行で輸入されていたものです。

 ご承知のとおり、デメリットとされるポイントもいくつかあるようです。まずは正規ディーラーで整備してくれない、パーツを売ってくれないというのはいまも昔も変わらぬ定説。もっとも、並行モノを買ったお店にしても昔と違って新車保証をしてくれるところがほとんどのはずで、2000年代になってからは、並行だろうが正規だろうがクルマの信頼性は著しく向上していますから、そうそう心配することもないかと。

 仮に、わけのわからない中古並行を怪しい並行業者から買ったとしても、筆者に言わせればまったくもってモーマンタイ(無問題)。輸入車に強い修理工場を見つけ、パーツはネットで海外通販を駆使すれば、たいていの不具合はどうにかなります。

※写真はイメージ

 万が一、そうならなかった場合は下取りに出したりするのでしょうが、「並行モノ」はたいてい安く査定されてしまいます。こればかりは一般的な市場原理に基づくものですから致し方ありません。値段が下がる分、乗ってる間に楽しめるクルマを選ぶべきでしょう。

 また、保険に入れない、入れたとしても割高という噂もありますが、こと筆者の場合は普通に加入できましたし、車両保険についても割高どころか納得いく条件でした。この噂というか、リサーチの出どころはもしかしたら悪徳業者かもしれませんね。

 ちなみに、最近の並行輸入車で人気があるのは日本メーカーの海外向けモデル、いわゆる逆輸入車だといわれます。とりわけフルサイズのSUVやピックアップは「どうして国内販売しないのよ」ってくらい売れまくっているとのこと。が、クルマだけでなく消耗パーツが海外専用品だったりすると、入手に手間や時間がかかってしまうなんて場面もあるようですから油断はなりません。

 ともあれ、円安という社会背景さえなければ、現在の並行輸入車は一考の価値が十分にあるでしょう。昔と違って、怪しげな業者というのもある程度は駆逐されているので「欲しくて欲しくて仕方ないクルマがいつまでたっても正規導入されないよー」なんて方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。経験からアドバイスさせていただくと、後悔するどころか自他ともに大満足すること、ほぼ間違いありません!


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

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