触らぬ神に祟りなし!? クルマの「液類」はけっこう危ないものが多かった! (2/2ページ)

毒性が強いものもあるから取り扱いには要注意

冷却水

 冷却水はLLC(ロングライフクーラント)を水で割ったものを使用している。最近ではスーパーLLCが主流だし、輸入車には成分が違うものが使われているが、毒性があるので抜いた冷却水は適切に処理しなくてはダメ。飲み込んでしまうと中毒を起こすほどだ。

 その昔は修理工場でも抜いた冷却水を下水に流しているのを見かけたが、こういった行為は法律で禁止されている。DIYで交換した場合は、紙おむつに吸わせて燃やすか、ガソリンスタンドや修理工場に引き取ってもらう。

バッテリー液

 バッテリーの内部で電解液として使用されているのがバッテリー液。正確には何かというと、希硫酸だ。薄い硫酸なのだが、まず皮膚に付くと重度の火傷に似た皮膚炎になるし、目に入ると失明の危険性もある。また、直接爆発することはないものの、充電時に水素が発生するため、爆発することもある。

 皮膚に付いた場合はすぐに大量の水で洗い流すようにする。処理は重曹を混ぜると化学的に中和できて問題がなくなるので、そうすれば下水に流すこともできるが、素人は自分で処分をしないほうがいい。

番外 ブレーキクリーナー

 クルマに直接使われているものではないものの、メンテでよく使われる液体としてブレーキクリーナーやパーツクリーナーがある。以前は毒性の強いのが使われていたが、現在でも長期間の吸い込みや付着で発がん性や新生児への影響はあるとされている。

 ただ、吸い込み続けることはないだろうから、普通に使っていれば問題ないだろう。噴射すれば蒸発してしまうので、別途処理の必要もない。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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