1.5リッターエンジンのロードスターに2リッターをぶち込んだらバカッ速! S耐に登場したカーボンニュートラル燃料を使うロードスターの走りがヤバイ!! (2/2ページ)

ドライバーからの評価も上々!

 気になる同モデルのフィーリングについて、Bドライバーとしてステアリングを握った阪口良平選手は、「レースウィークの木曜日に初めてドライビングしたんですけど、セットアップを変更したいと思わないぐらい走りやすい状態でした。乗っていて楽しいクルマで、不安感はまったくありません。ノーマルの部分が多いので、細かいことを言えば、エンジンの回転数とか軽量化の部分を煮詰めていきたいところではあるんですけど、乗り始めとしてはすごく良かった」とファーストインプレッション。

 さらに阪口選手は、「2000ccエンジンを搭載しただけで予想以上にタイムアップしています。1500ccはミニサーキットでは楽しいんですけど、上り坂や4速、5速の伸びが足りない傾向にありました。でも、2000ccはそういったストレスがない。2400ccのGR86には置いていかれますが、2000ccの86が相手なら、ロードスターは小さくて空力がいいのでストレートでもついていくことができる。キビキビ感がありながら、2000ccエンジンの搭載でストレスもないので本当に楽しい。このパッケージは魅力的ですね」と語る。

 ちなみに阪口選手は初めて購入した愛車がロードスターで、「楽しかったし、ドライビングの勉強になりました」とのことだ。

 このように、「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」は、プロドライバーを魅了するほどのマシンに仕上がっているのだが、残念ながら木曜日の練習走行の際にクラッシュ。フロントセクションを大破したことから、金曜日の練習走行および土曜日の予選をキャンセルして修復を行っていた。その甲斐あってか、日曜日の決勝日に「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」は復活した。

 まさに、同モデルにとって決勝がぶっつけ本番の状態となったが、それでも「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」は安定した走りを披露。最終的には130周で5時間レースを走り切り、ST-Qクラスの4位でフィニッシュした。

「まだ始まったばかりなので、これから細かい部分を煮詰めていくことになりますが、富士24時間レースではさすがにノーマルでは不安が残るので、ギヤボックスやブレーキシステムなどは強化が必要になってくるでしょう。タイミングをみながらアップデートしていきたいと思います」と前出の佐々木氏が語っているだけに、今後も進化を重ねる「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」の動向に注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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