この記事をまとめると
■ランドクルザー・プラドがフルモデルチェンジによりランドクルーザー250となった
■ランドクルーザーシリーズでハイブリッドシステムを初採用
■ヘビーデューティーモデルとなる70シリーズの日本再導入も発表された
フルモデルチェンジで車名をランドクルーザー250に変更
トヨタが世界に誇るオフローダーであるランドクルーザーには、フラッグシップとなるステーションワゴン、より多くの人の生活を支えるライトデューティーモデル、そして高い耐久性と走破性が求められるヘビーデューティーモデルの3シリーズが存在する。ステーションワゴンに関しては、すでに2021年にフルモデルチェンジを果たし、300シリーズへと進化して世界中で大人気となっているのは、よく知られたところ。そしてこの度、残りの2モデルに関しても大きな動きがあった。
まずはライトデューティーモデルであるが、フルモデルチェンジを実施。これまでの「ランドクルザー・プラド」の名称も新たに「ランドクルーザー250」と変更した。
ライトデューティー系については、これまで世代が進化するごとに高級・豪華な路線へとシフトする傾向にあったが、今回の250シリーズの開発にあたり、商品最終責任者の豊田章男社長(当時)が、「ランクルは人々の生活、地域社会を支えるためのクルマであるべきで、より多くの人の生活を支えるライトデューティーモデルはお客様が求める本来の姿に戻す必要がある」という基本的な考え方を提示。これにより、ランクルの減点に回帰する開発コンセプトを定め、ランクルを作り直す精神で開発が進められた。
新型250シリーズは、ランクルの中核モデルとして300シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上。従来型比でフレーム剛性+50%、車両全体の剛性としては+30%の向上を果たしている。サスペンションも、悪路走破性の指標となるホイールアーキュレーション(タイヤの浮きづらさ)を向上させ、悪路走行時のハンドル取られ低減とスッキリとしたステアリングフィールなどを実現した電動パワーステアリング(EPS)や、フロントスタビライザーの状態をスイッチ操作で切り替えられるSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism、トヨタブランド初採用)を採用するなど、オフロードの悪路走破性・乗り心地とオンロードでの操縦安定性を両立した。
また、従来型以上にランクルにふさわしい力強い走りや環境性能を実現した多様なパワートレインを採用。281馬力の2.4リッターターボと163馬力の2.7リッターNAの2種類のガソリンエンジン、204馬力の2.8リッターターボディーゼルエンジンに加え、2.4リッターガソリンターボとモーターを組み合わせたハイブリッド(330馬力)と、2.8リッターターボディーゼルエンジンにISGを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムも用意するなど、多様なアプローチ(マルチパスウェイ)でカーボンニュートラルを目指すトヨタの取り組みが表現されたパワートレイン設定となった。