軽自動車にまで普及が進んでいるのになぜ標準装備にならない?
しばらく前、あおり運転被害のニュースが世間を騒がせたが、それをきっかけに一気に普及したのがドライブレコーダー。自動車保険会社も用意しているほどなのだが、自動車メーカーはオプションで用意していても、諸般の事情からなかなか工場装着、標準装備に至らなかった。が、トヨタがデジタルインナーミラーとともに重い腰を上げたことから、後付け感のない、先進運転支援機能のカメラを用いたスマートなドラレコが普及してくること必至。
ドラレコそのものの価格も大量生産で落ち着いてきているから、ドライバー、乗員の安心・安全のためにも、ぜひとも標準装備してほしいアイテムのひとつである。あらかじめ、ほとんどのクルマに付いている先進運転支援機能のひとつに組み込んでしまうのはどうだろう(カメラは付いている)。その価格アップ分は、後付けドラレコ代+工賃と変わらないかも、だ。
日本は安全な国と言われているが、それでもクルマに乗っていて、何が起こるか分からない。突然、悪い奴がドアを開けようとするかも知れない……。そこで、これまた標準化してほしいのが、ドアのオートロック機構。走り出してしばらくすると、自動的にドアロックがかかるあれだ。ドライブ中の安心・安全に直結するだけに、廉価なクルマにも標準装備してほしいと思う。
細かい装備、機能としては、メーター内に表示される平均燃費計と外気温時計がある。平均燃費計は、その数値を把握することで、燃費にいい走りをしよう……という意識向上にもつながるし、外気温時計は路面の凍結をいち早く察知できるなど、安全な走行にかかわるメリットがある。
ボックス型ミニバンなど、テールゲートが巨大なクルマのデメリットが、車体後方にスペースがない場所に停めた場合、テールゲートを全開にできないこと。開けたいのに開けられず、クルマを前に出さざるを得ない面倒もありがちだ。パワーテールゲートなら途中で止めることができ、その隙間から荷物を出し入れすることもできるのだが、廉価グレードにパワーテールゲートはまず付かない。
その悩みを解消してくれたのが、トヨタ・ノア&ヴォクシーのカラクリを使った、非パワーテールゲートでも任意の位置で止められるアイディア。大きなテールゲートを持つクルマには、そうしたアイディアも標準装備してほしいところである。
最後に、個人的にクルマに求める機能、装備として挙げられるのが、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能だ。電子パーキングブレーキはACCの機能、たとえば渋滞追従機能をより便利なものにしてくれるし、それがPレンジのセット、あるいはエンジン(パワー)のON/OFFで自動的にかかり、解除してくれればさらに便利で理想的だ。
また、オートブレーキホールド機能は信号待ちなどでブレーキを踏み続ける必要がなく、渋滞時などでは便利このうえなく、右足の疲労、運転ストレスを大幅に低減してくれる、自身としては“必須”の機能(付いていないクルマは買わない!?)。いまやN-BOXなどの軽自動車にも普及しているアイテムだけに、より幅広い標準装備展開を期待したい。