この記事をまとめると
■ホンダN-BOXは毎年トヨタ・ヤリスと販売台数日本一を競い合っている
■エンターテイメント性に優れたメーターの表現力はホンダN-BOXの圧勝
■後席の座り心地でも前席との間にある圧倒的な余裕の空間でホンダN-BOXの圧勝
販売台数日本一を争うN-BOXとヤリス
ホンダN-BOXがフルモデルチェンジを発表、3代目のスタイリングを公開した。ひと目でN-BOXとわかりつつ、ディテールアップしたルックスは、まさしくキープコンセプト・フルモデルチェンジのお手本といえるものだ。
現時点では燃費などパワートレインのスペックや気になる価格帯については未公表となっているため、市場における商品力をはかることは難しい面もあるが、静的チェックをした筆者の印象から、N-BOXの販売がどうなるのかを、最大のライバルといえるトヨタ・ヤリスとの比較で考えてみたい。
こう書くと「いやいやN-BOXはスーパーハイトワゴンの軽自動車なのだから、ライバルはスズキ・スペーシアやダイハツ・タントでしょう」という声も聞こえてきそうだが、ご存じのようにN-BOXは軽自動車マーケットにおいては8年連続で販売トップという実績がある。登録車を含めた総合的な新車販売においても2年連続で1位となっている。
今回は、新車市場全体としてN-BOXがトップを守ることができるのかを、登録車トップの販売を誇るヤリスをライバルとして見たときにどうなのかを考察してみよう。もちろん前述したように燃費や車両価格の情報がないのでコストパフォーマンスでの比較はできない点はあしからず、である。
まずはドライバー目線で比較してみよう。
ヤリスの運転席に座ると、デジタルメーターが確認できる。ただし、メーター全体が液晶ディスプレイとなっているタイプではない。多彩な表示が可能なインフォメーションディスプレイを中央に用意しているが、そのサイズは4.2インチとなっている。
一方、新型N-BOXのメーターはフル液晶ディスプレイタイプ。画面サイズは7.0インチで、シンプルに速度を確認できるモード、バータイプのタコメーターを表示させるモード、日本各地の名所をランダムに表示するカレンダーモードなど、エンターテイメント性にも優れたメーターとなっている。メーターの豊かな表現力はN-BOXの圧勝だ。
ナビについては、ヤリスは上級グレードに8インチディスプレイオーディオを標準装備、スマホ連携によってナビ機能を実現している。わざわざ専用のカーナビを搭載せずともコスパに優れたディスプレイオーディオで十分というユーザーにとっては、十分に満足できるものだ。
さて、N-BOXのナビについては基本的にディーラーオプションで選ぶ仕様となっている。今回撮影した新型N-BOXには、9.0インチ大画面のホンダコネクト対応ナビが装着されていた。純正アクセサリーとしてN-BOX専用デザインとしたことで視界のジャマにならず大画面を実現しているのは好印象だ。
さらに、聞くところによると8.0インチ画面のディスプレイオーディオも用意しているという。スマホ連携を重視するユーザーへの選択肢を用意しているのも王者らしい気遣いといえそうだ。