窓がないことによって爽快感とスリルは満点!
スマート・クロスブレード
スピダーほどサーキットを意識したわけではないでしょうが、スマートのクロスブレードも限定モデルをいいことに無茶なことやってます。フロントスクリーンはあるのかないのか、どっちだーい? くらいにカットされ、そのうえ左右のドアパネルすらオミットされています。むろん、ルーフもリヤウインドウもありませんから、風通しのいいことこの上なし。
開放感を通り越して、なんだか素っ裸のベアシャシーを走らせているかのような雰囲気ですが、じつはフロントスクリーンのカッティングというか、迎え角が的確らしく「風当たりは意外なほど楽ちん」だそうです。実際、ヘルメット着用で運転しているドライバーは見たことありませんからね。
フロントだけでなくドライバーの全身がさらけ出されているかのようなパッケージですから、70馬力(ノーマルから15馬力アップ)を駆使すれば、もしかしたらエルバやスピダーよりも爽快感は上まわるかもしれません。限定モデルながら、発売当時の265万円というのも、じつに爽快感あふれるお値段かと。
ケンオクヤマ kode7
限定といえば、kode7も99台の限定として2008年に発表されたケン奥山氏のハードボイルドなスポーツカーです。2シーター、オープンボディというのはケーターハムやKTMと近しい手法といえますが、ドライカーボンを多用して、しかも無塗装で素材感を味わうというのは奥山氏らしいギミック。さすが、ピニンファリーナでトップデザイナーを務めていただけのことはありますが、彼の作品はたいていフロントスクリーンレス(笑)。あっても、言い訳程度の大きさというのが潔い感じ。
kode7もフロントスクリーンがオミットされた代わりに、カーボン素材がスポイラー状に盛り上がっています。ルックスとしては、ロータス・セブンなどで採用されたフライスクリーン(いわゆるかまぼこ型のガラススクリーンで角度の調節が可能なもの)に通じるものがあり、これはこれできちんと機能してくれそう。ですが、現実的にはヘルメットなりプロテクターが欲しくなりそうではあります。
ちなみに、国内でのデモカーはスクリーンが延長され、奥山氏がヘルメットなしで走らせているシーンが確認できました。やっぱり、ヘルメットは面倒くさいですもんね!