【速報】日本イチ売れてるクルマ「ホンダN-BOX」がフルモデルチェンジ! 見た目はコンサバもインテリアは大胆変更!! (2/2ページ)

大きな冒険をせずにベースの良さにさらなる磨きをかけた

 今回は、屋内での実車確認ということでパワートレインや走りの進化について探ることはできなかったが、ホンダの電動パワートレインに共通する「e:HEV」のロゴが確認できなかったことから、パワートレインは純エンジンであると予想できる。

 また、標準系におしゃれなルックスの「ファッションスタイル」、カスタム系にはパフォーマンスイメージを強めた「コーディネートスタイル」を設定することも明らかとなった。これらのスタイルを含めて、標準系は全10色、カスタム系は全9色のカラーバリエーションを持つことになる。

 標準系、カスタム系とも従来のN-BOXをほどよく正常進化させたというイメージを受けるが、インテリアはかなり大胆に変化、イメージを一新している。

 まず象徴的なのは、メーターがステアリングホイール越しにのぞき込むインホイールタイプに変わったことだ。これまのN-BOXはインパネ上部にメーターを配置していたが、新型ではオーソドックスなレイアウトとなった。

 メーターそのものも、7インチのフル液晶タイプとなり、情報表示が洗練、よりわかりやすくなっている。N-BOXの商品力においては、先進運転支援システム「ホンダセンシング」が標準装備されていることがストロングポイントとなっているが、新しい液晶メーターはホンダセンシングの作動状況がより見やすくなっているのは好印象だ。

 もっとも、メーター位置が変わったことでインパネまわりの収納レイアウトは大きく変わることになった。2代目では運転席前のアッパーボックスがなくなってしまっている。この収納スペースはボックスティッシュの置き場として定番だったために、従来ユーザー的には問題と感じる大変更かもしれない。

 じつは、新型N-BOXでは収納に関するアプローチを大胆に変えている。従来モデルまでは数多くの収納スペースを設ける方向だったが、新型ではグローブボックス容量を従来モデル比で倍増させている。グローブボックスを閉じれば荷物を隠すことができ、シンプルな空間を実現できるというわけだ。

 逆に、出窓をイメージさせるインパネトレーは、お気に入りのアイテムをディスプレイ感覚で置いておけるようデザインされている。標準系ではコルクを、カスタム系ではストーン調の樹脂素材をインパネトレーに使っているのもカラーマテリアルでの特徴だ。

 このように、従来からのN-BOXユーザーにとって、新型のインテリアはかなりイメージチェンジをしていることだろう。それについてはさまざまな意見があるかもしれないが、N-BOXを知り尽くしているオーナーであれば、ぜひとも体感してほしいのがリヤシートの座り心地だ。

 とくに意識することなく座った瞬間に、明らかに従来モデルからグレードアップしたクッション性が感じられるリヤシートは、圧倒的な後席スペースを持つN-BOXに“大人4人での長距離移動が楽しくなる”という新たな魅力を付け加えたといえる。

 新型N-BOXの開発コンセプトとして、仲間と楽しめる「みんなのクルマ」を掲げたということは紹介したが、リヤシートの進化は、まさにニッポンのファーストカーを目指したことが実感できた。

 販売台数的に日本の自動車市場におけるスタンダードといえるN-BOXは、3代目において正常かつ大胆な進化を遂げているといえそうだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報