オートハイビームは「検知できない」「切替が遅い」といったデメリットも
さらに、周囲が暗い時、基本的にハイビームで安全視界を確保して走り、対向車などがくるとロービームに自動的に切り替えてくれるオートハイビーム機能は、たしかに暗い道では安全だが、こちらにもデメリットがないわけではない。
まず、不評の大きなポイントが、対向車を検知するのが遅く、対向車にまぶしさを感じさせてしまうこと。逆に、こちらも対向車のオートハイビームの切り替えのタイミングが遅いと、まぶしい思いをすることになる。検知しにくい、側道側の対向車だと、こちらはハイビームのままだったりして、これまた対向車にまぶしい思いをさせかねないのだ。オートハイビームは、自転車や歩行者への検知が遅い、検知しない……ケースもあり、自転車や歩行者にとってはいい迷惑、数秒ながら眩惑され、視界が奪われることもあり、危険でもあるのだ。
また、夜の山道のブラインドコーナーでは、当然、対向車は突然現れるため、オートハイビームがロービームに切り替わるタイミングが遅く、というか、間に合わない。非オートハイビームの場合、真っ暗ななか、ハイビームで走っていても、ドライバーが対向車(遠くでも、ブラインドコーナーでもヘッドライトの灯りで接近がわかる)を察知したら、マナーとしてロービームに切り替えていたものだが、オートハイビームはそこまで親切ではないということだ。
最悪の場合、「まぶしいハイビームのまま走ってんじゃねーよ」と、対向車や先行車のドライバー、乗員を怒らせてしまう可能性だってありうる。それが原因でトラブルが発生した事例もあるというから物騒だ。オートハイビームは機能のキャンセル、解除も可能なので、取扱説明書で確認しておくことを薦めたい。