この記事をまとめると
■いま発売される新型車には暗くなると自動点灯するオートヘッドライトが義務化されている
■ほとんどの車種で「OFF」スイッチはない
■今回は自動点灯が不便に感じるケースを紹介する
前方が鏡の立駐で眩しくて前が見えないことも
現在、販売されている新車には、オートライト機能が装備されている。これは、夕暮れの時間帯に事故が起こりやすいことを踏まえ、ヘッドライトの付け忘れを防止するため、2016年10月に保安基準が改正され、2020年4月以降に発売される新型乗用車、および2021年10月以降に生産される乗用車に対して、オートライト機能の義務化および点灯・消灯の基準が定められているからだ。
しかも、ライトスイッチを見てみると、ほとんどの新車にはヘッドライト点灯、AUTO、ポジションランプ(車幅灯)の切り替えはできるものの、ライトのOFFスイッチは、ない。道路運送車両の保安基準改正によって、オートライト機能の装着義務化とともに、夜間走行中のヘッドライト消灯が禁止されたため、ライトスイッチのOFF位置が廃止されたためなのである。
しかし、夜、駐車場にクルマを止め、エンジンはかけたまま、ヘッドライトなどを消して「なにかをしたい」なんていうケースでも、ライトは付いたままになる。周囲が暗くなるとヘッドライトが自動点灯するため、地下駐車場などで前方に鏡があったりすると、まぶしくて運転しづらい……ということもありうるのだ。
もちろん、ライトスイッチにOFFスイッチがなくても、手動で強制的にライトを消灯することはできる。が、しかし、それがけっこう面倒なのである。操作方法を知らなければ、まずできない。
方法は自動車メーカー、車種にもよるけれど、三菱の一例として(2020年12月モデルチェンジ以降)、ヘッドライトとポジショニングランプを同時に消すためには、1.ライトスイッチをAUTO位置にして、2.シフターをPレンジに入れ、3.スタートボタンで再始動……の手間が必要になる。ヘッドライトのみを消灯する場合は、1.ライトスイッチをポジションランプ位置にして、2.パーキングブレーキをかける、である。
トヨタ車の一例では、ライトスイッチを点灯/AUTOの位置からスモールランプのほうに下げて1秒以上保持することで、消灯する。ただし、周囲が暗い場合は、LEDデイライトのみそのまま保持されるため、完全な消灯はできなかったりするのだ。