もっとスポーツカーを登場させる機会を増やすべき
現行のスポーツカー人気を高めるには
具体的に人気を高めるにはどうすればいいか? さまざま意見はあると思うが、筆者としてはまずはクルマが登場する各種作品を増やすべきだと思う。派手なカーアクションはなくたっていい。名脇役としてクルマが存在するだけでも違うはずだ。最近のドラマを見ていても登場人物たちがマイカーを所有している例は少ないと感じる。「クルマでモテる」と言われたトレンディドラマ全盛期には、登場人物たちがマイカーを所有している作品も多くあった印象だ。「クルマがある生活っていいな」と思わせてくれる作品が必要だと思う。
スポーツカーに限った話で言えば、趣味性の高い現行、もしくは比較的高年式のクルマが多く登場するアニメやドラマ作品があるといいのではと思う。それこそ自動車部を舞台にした作品があったら面白いのではないだろうか。若い人はテレビをあまり見ないので、YouTubeや各種動画配信サービスで展開するのが良いと思う。「TOYOTA Gazoo Racing主導とかでそんな作品を作ってくれないかなぁ?」と筆者は思っていたりする。
アーティストとのコラボレーションもアリなのでは?
そんななかで最近のエンタメで自動車メディア人として「これいいじゃん!」と思ったのが乃木坂46の27thシングル「ごめんねFingers crossed」のMVだ。現役のアイドルたちがスポーツカーを駆るMVは、クルマ好きならば見たら一発で「ワイルドスピードをイメージしているのかな」と思うかもしれないが、GRスープラや日産GT-Rなど現行車も登場している。
また、それぞれの登場人物のショートドラマなどもYouTubeで公開されていた。映像を見るとツッコミを入れたくなるクルマ好きもいるかもしれないが、2023年7月現在で動画は1300万回以上まわっている。そのなかの少しの人でも「クルマってカッコいい」と思ってくれたなら、この動画の功績はあるのではと筆者は思う。
乃木坂46だけじゃなくて、男性アーティストも含めてさまざまな人気アーティストのMVにクルマが登場するのも、若者がクルマに興味を持つには非常にいいキッカケだと思う。走りがどうとかスペックがどうとかは二の次にして、単純に「クルマって、スポーツカーってカッコいい」と思わせ、多くの人の目に触れるカッコイイ映像作品があれば、これからのスポーツカー業界は、もっともっと盛り上がるはずだ。