この記事をまとめると
■現行型ホンダN-BOXはすでに生産を終了しているが一部仕様を除き在庫車両があるため購入可能だ
■N-BOXの車内の広さなどの実用性はほぼ軽自動車の限界に達しており新型でもあまり進化は望めない
■N-BOXをなるべく安く買いたいなら10万円以上の値引きを期待できる現行型の在庫車を買う方法もあり
新型登場間近なら普段は値引きが渋いモデルも安く買える
新型N-BOXの発表が迫っているが、2023年7月下旬に販売店に尋ねると、以下のように返答された。
「N-BOXの生産はすでに終了したが、販売会社とメーカーの双方に在庫車が残っている。2トーンボディカラーなどは選べない可能性が高いが、モノトーンで希望にあった仕様があれば、現行型を購入できる。値引きは少なくとも10万円以上は可能で、商談の進み方に応じてもう少し増やせる」
一般的な車種は、フルモデルチェンジが迫ると生産を終えて、しばらくすれば在庫車も完売する。したがって販売を中断する時期が生じるが、N-BOXは国内のベストセラーだ。フルモデルチェンジを控えた2023年1〜6月でも、1カ月平均の届け出台数が1万台近くに達していた。前年の同期に比べて8%増えている。国内で売られるホンダ車の40%がN-BOXなのだ。
ここまで販売台数が多いと、たとえフルモデルチェンジのためでも、N-BOXの供給が滞ればホンダの国内販売が激減する。そこであらかじめ十分な生産を行って在庫を貯めておき、現行型から新型への切り替え時期でも、売れ行きを大きく下げないように配慮する。
ただし、設計の古い現行型は、新型に比べると魅力が下がって売りにくいから、値引き額を増やしたりディーラーオプションのサービス装着にも応じる。商品力が高いのは、設計の新しい新型だが、N-BOXをなるべく安く買いたいなら現行型の在庫車を買う方法もある。
とくに車内の広さなどの実用性は、2011年に発売された初代モデルで確立されていた。いまの軽自動車のボディサイズは、上限枠が1998年の規格変更時から変わっていない。初代N-BOXの空間効率も、すでに軽自動車の限界に達していたから、さらに車内を広げるのは難しい。したがって荷室などの広さを狙っているなら、現行型を買っても不都合はない。
また、フロントマスクのデザインなど、現行型が好みにあうユーザーもいるだろう。新型の概要が分かった段階で、購入の判断を行い、必要に応じて現行型在庫車を格安で買う方法もある。