SUVだらけのいま「なんちゃって」はどれ? 悪路の強い弱いは「最低地上高」と「タイヤ」でチェックが正解だった (2/2ページ)

オフロード性能が必要な場所で活躍するモデルは信頼できる

 三菱アウトランダーPHEVも期待できる。電子制御4WDは豊富な経験があるし、ダイヤルで切り替えるオフロードモードを持っている。グレードはベーシックなM。最低地上高がほかのグレードより5mm低い195mmになるけれど、他のグレードでは20インチの45扁平になるタイヤが、60扁平の18インチになるのは大きい。

 こうしたグレードが用意されている理由のひとつに、警察や消防、NEXCOなどでの業務用車両としての需要がある。逆に言えば、積雪地や山間部にあるこうした部署で活躍している車両は、それなりの性能を備えていると言っていい。

 マツダCX-5とスバル・フォレスターも、乗用車ベースのSUVとしては走破性が信頼できそうな車種だと思っている。

 CX-5は2年前に追加されたフィールドジャーニーが注目だ。ドライブモードにはオフロードモードが用意され、タイヤはオールシーズンの225/65R17。210mmもある最低地上高など、もともとレベルの高かった基本性能をさらに引き上げたうえで、わかりやすくアピールしたグレードだ。

 スバルはクロストレックやレガシィアウトバックでも、見た目以上の走破性能を持っている。そのポテンシャルを高めたのがフォレスターで、220mmの最低地上高、X-MODEと呼ばれるオフロードモードを全車標準装備する。そのなかからオフロード重視で選ぶなら、オールシーズンの225/60R17タイヤを履くXブレークになるだろう。

 どちらも北米をメインにグローバルで売れている車種であることも共通。こうした実績からも、舗装路以外でも実力を発揮できるのではないかと想像している。


森口将之 MORIGUCHI MASAYUKI

グッドデザイン賞審査委員

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2023ルノー・トゥインゴ/2002ルノー・アヴァンタイム
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