この記事をまとめると
■かつての日本メーカーには数多くのスポーツカーが存在していた
■いまでもトヨタ・日産・ホンダはターボのスポーツカーを生産している
■一世を風靡したランエボやWRX STIが復活する目はないのかを考えてみた
スポーツカーはブランドの技術力をアピールする花形だった
クルマに求める性能において、スポーツ性にプライオリティが高かった時代は大小のスポーツモデルが各メーカーから生まれていた。各ブランドに複数のスポーツカーが存在しており、同門&ライバルメーカーと切磋琢磨することで商品力を高めていた時代は、たしかにあった。
しかし、ミニバンのようなパッケージングが市場の主流となり、はたまたクロスオーバーSUVのようなキャラクターが人気となっていくなかで、スポーツカーは減っていった。とくに環境性能や安全性能が重視されるトレンドにおいて、スポーツカーというのは真逆のイメージがあり、ごく一部の熱狂的ファンが求めるニッチ製品になっていった。
それでも、トヨタGR86/スバルBRZ、マツダ・ロードスターのような自然吸気エンジンのFRスポーツカーは進化を続けているし、トヨタGRヤリス/GRカローラ、ホンダ・シビックタイプR、日産フェアレディZなどパワフルなターボエンジンを積む国産スポーツカーはしっかりと存在感を示している。
とはいえ、ターボのスポーツカーとして一世を風靡した三菱ランサーエボリューション、スバルWRX STIといったシリーズが途絶えてしまっているのは残念。これらに復活してほしいという声は一定数あり、けっして市場が退場を求めたいわけではない。
では、ランサーエボリューションとWRX STIに復活の目はあるのだろうか。
そもそもランサーエボリューション、WRX STIともにWRC(世界ラリー選手権)に参加するためのホモロゲーションモデルとして生まれている。三菱とスバルともにWRCと距離を置いてしまっている状況において、ブランディングの点からも復活させる意義はないといえる。