クルマで「チャレンジャー」と言えば……ダッジ! じつはアメ車よりもマイナーな「チャレンジャー」が日本車にあった

この記事をまとめると

■車名で「チャレンジャー」といえばダッジが有名だが、三菱にも同じ車名があった

■パジェロのシャシーやメカニズムを流用した都会派SUVであった

■かつて三菱のギャランΛ(ラムダ)がダッジよりチャレンジャーとして販売されていた

1代限りで終わったシティーユース可な本格クロカン

 クルマの車名としてのチャレンジャーと言えば、アメリカンマッスルカーの『ダッジ チャレンジャー』を思い浮かべる人も多いかもしれないが、じつは1090年代に同じ名前を冠した車両が日本で販売されていた。それが三菱のチャレンジャーである。

 1996年7月に登場した三菱チャレンジャーは、RVのフルライン化を目指していた同社からリリースされたSUVで、パジェロ(2代目)のラダーフレーム構造のシャシーを流用し、本格的なオフロード4WDとしての性能を有しながらも、より乗用車的で都会的なイメージを持ったモデルとなっていた。

 販売の中心となったのは、オーバーフェンダーを備え、パジェロよりも全高を低めたワイド&ローなスタイルの仕様だったが、パジェロのロングボディと同じホイールベースを持ちながらも全車5人乗り仕様となっており、リヤゲートも跳ね上げ式を採用して背面スペアタイヤを装着しない仕様を用意するなど、車内の余裕や快適性を重視したキャラクターとなっていたのも特徴となっている。

 搭載エンジンは3リッターV6のガソリンと2.8リッターディーゼルのインタークーラーターボ、2.5リッターのディーゼルターボとパジェロと共通で、4WDシステムもパジェロと同様のものを採用していたが、足まわりのセッティングはチャレンジャー独自のものが採用されていた。

 1997年8月のマイナーチェンジではV6エンジンを3.5リッターのGDIエンジンに置き換え、ATをスポーツモード付5速ATに変更し、ディーゼルエンジンは2.8リッターに統一。1999年6月にもマイナーチェンジを実施し、エクステリアのデザインを一新し、ディーゼルモデルを廃止するなどしたのち、2001年6月ごろで日本向けの販売を終了した。

 2007年にはピックアップトラックのトライトンをベースとした2代目チャレンジャーが登場しているが、日本への導入はなく、結局1世代限りのモデルとなってしまっている。

 ちなみに余談ではあるが、冒頭で『ダッジではなく三菱のチャレンジャー』とお伝えしたが、1970年代後半から1980年代前半にかけて、三菱ギャランΛ(ラムダ)がクライスラーグループへOEM供給され、ダッジブランドからチャレンジャーとして販売されていた過去があり、非常にややこしいネーミングであると言えるだろう。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
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長距離ドライブ
好きな有名人
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