【試乗】ターボとe:HEVの悩ましい選択肢! ステップワゴン2モデルを比較試乗してみた (2/2ページ)

走ればすぐに実感できるリヤ足まわり刷新の効果

 続いて試乗したのは最上級グレードのスパーダ・プレミアムライン。パワーユニットはe:HEVに、そしてタイヤは17インチに改められている。シート表皮もガラリと変化するが、内部のウレタン量はかわらない。走ればモーター駆動らしい、滑らかな走り出し。こちらもまたエンジン回転をなるべく高めないように走らせている印象が強く、静粛性はなかなか。

 リアルな環境の荒れた路面であっても、微振動や音を見事に吸収する。それは高速域であっても良好で、高速の継ぎ目もしなやかに受け止めてくれる。リヤのタイヤハウスを旧型から改め、ストローク量を10mmほど延長。そのおかげでバネもダンパーもややソフト方向にできたという足まわりは、2列目・3列目に座っても不快感がなく、これはなかなか上質。16インチで感じていたゴツゴツした感覚もなく、17インチなのになかなか。

 理由を聞けば、16インチは旧型からそのままキャリーオーバー。17インチはリセッティングしているそう。車格がややワイドになり、それに合わせてホイールのリム幅を0.5インチ広げたことでやや引っ張り気味になったが、その影響を受けていないのが17インチということだろう。緻密なチューニングの絶妙さが光る。

 スパーダにはリヤウイングを装着。ボックスシェイプを強調すると共に全体を力強く伸びやかなフォルムに見せる。AIRのそれとはひと味違う後ろ姿。

 モノトーン調の配色でまとめることで、上質感ある空間に仕立てられた室内。インパネ部分やシートには柔らかな触り心地の合皮を使用。

 エアロ装着モデルだけあり、スパーダのリヤはやや張り出し感を持たせたデザイン。といってもほんの数センチ程度。

 ボトム部分を1周するダーククロームメッキモールがあしらわれ、ワイドに見せつつも足元を引き締める。シンプルな中にメリハリを効かせた意匠となっている。

プレミアムラインが凄い!

「シートのフィッティング抜群」とCARトップ編集部杉本と木村カメラマン絶賛。それもあってか走りも上質さ、安心感を感じられるフィーリング。


※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております


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