プロにはどう見えた? 大学の自動車部が完全イコールコンディションで闘う新たな大会「フォーミュラジムカーナ」で5人のプロドライバーに印象を聞いた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■イコールコンディションの車両とパーツで行われる競技「FORMULA GYMKHANA」がスタート

■この大会は大学の自動車部が参戦できるもの

■西日本大会を訪れたプロドライバーに学生たちの印象を聞いた

プロドライバーたちが見た自動車部の学生たち

 2023年に誕生した新たなモータースポーツカテゴリー「フォーミュラジムカーナ」。大学の自動車部がイコールコンディションで競うこのカテゴリー。大会当日は第一線で活躍するドライバーたちも現地でその様子を見守っていた。彼らにこのカテゴリーはどのように見えたのだろうか?WEST戦に来ていた5名のドライバーに話を聞いた。

蒲生尚弥選手

 蒲生尚弥選手は現役でSUPER GTのGT300クラスに参戦しているドライバーだ。カートからフォーミュラへとステップアップした蒲生選手にとって、自動車部という世界は新鮮に見えたそうだ。当日、学生たちとコミュニケーションを取りながら、新鮮な世界に興味津々といった様子だった。

「自動車部という世界を始めて知り、学生たちとコミュニケーションを取ることで見えたことは、イコールコンディションで挑むのが難しいということでした。その一方で、運転にだけ集中できるのが素直にうれしいようです。また、素直という面では彼らはドライビングに対するアドバイスしっかりと聞いてくれます。そして、自分は運転が好きなのですが、話してみるとクルマを自分の手でイジるのが好きだったり、見るのが好きだったりと、いろんな人がいると実感したのが新たな発見でした。今後、学生たちには楽しいという気持ちももちろん大切ですが、自身たちがどのように行動すれば、このイベントが継続していくかを考えて行動してほしいと思います。そうすればFORMULA GYMKHANAがもっといいイベントになるはずです」

翁長実希選手

 沖縄出身の翁長実希選手は、昨年KYOJO CUPチャンピオンを獲得。そのほかにもスーパー耐久やJAF-F4などに参戦してきた。今シーズンは引き続きKYOJO CUPに参戦しつつ、GR86/BRZ CUPに参戦中。25歳と学生たちと年齢も近いため、女子部員からも多く声をかけられていた。

「ドライビングテクニックだけで競うというコンセプトが良いなと思いましたね。自分も沖縄でジムカーナをしてクルマの動きの基礎を学びました。なので、学生たちの走りを見ていると失敗してしまう気持ちもよくわかります。ドライビングに関して聞かれることもありましたが、どの質問も具体的で、ポイントをしっかりと抑えて聞いてくる印象でしたね。このイベントは今後も続いて欲しいですし、なにより現地で見て、運営サイドと協賛各社など、多くの関係者が力を合わせているなと感じました。今後はより多くの大学を巻き込んで発展していってほしいです」

牧野太宣選手

 ヘイキ・コバライネン選手のドライブで全日本ラリーを戦うチームアイセロ。そのチーム代表である牧野太宣選手は学生時代から長きに渡ってモータースポーツ活動を行ってきた。今回の「フォーミュラジムカーナ」ではコース設定も担当している。

「長年モータースポーツ活動を行ってきて感じるのは、昔よりもかかるコストが高くなってハードルが上がったと感じているところです。このイベントは企画段階から関わっていますが、そのような状況のなかで自身としては『モータースポーツ人口減を食い止めるキッカケになれば』という想いがあります。参加する側はもちろん、見てても面白い競技にしようと考えて、今回コース内に一旦停止などを取り入れたのですが、学生たちから『面白い!』という声が聞こえたのはよかったですね。今後は継続性のあるイベントにしていかなければならないですし、日本のモータースポーツの基礎として存在し続けなければいけないと感じています。また、イベントとしてもっと全体的に盛り上げていきたいですね」


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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