この記事をまとめると
■レーシングドライバーの織戸 学選手の娘である織戸茉彩さんがラリーに挑戦
■ラリー・カムイと同時開催された第3戦でXC3クラスにスズキ・ジムニーで参戦
■9月8日〜10日に北海道帯広市を舞台に開催される「ラリー北海道」にも参戦する
名ドライバーの愛娘がラリーデビュー!
2023年7月7日〜9日、北海道虻田郡ニセコ町を舞台に開催された全日本ラリー選手権の第6戦「ラリー・カムイ」は、シーズン初のグラベル戦として注目を集めるなか、各クラスで激しいバトルが展開。XCRスプリントカップ北海道の第3戦として同時開催されたXCクラスでもクロスカントリーラリー車両が豪快な走りを披露していた。
なかでも、コンパクトマシンで争われるXC3クラスにはラリーレイドの名手、塙 郁夫選手がニューマシン、トヨタ・ライズを投入。駆動系のトラブルに祟られながらも、見事、デビュー戦で勝利を獲得したが、同クラスではもう1人のドライバー、織戸茉彩選手も数多くの注目を集めていた。
茉彩選手はスーパーGTを筆頭に、これまでさまざまなレース競技、ドリフト競技で活躍してきた織戸 学選手を父に持つドライバーで、2021年のヤリスカップでモータースポーツへの挑戦を開始したほか、2022年はKYOJOカップに参戦するなど、積極的な活動を展開してきた。
2023年は引き続きKYOJOカップに参戦するほか、北海道を舞台に開催されているクロスカントリー競技「XCRスプリントカップ北海道」にもチャレンジ。全日本ラリー選手権のラリー・カムイと同時開催された第3戦でXC3クラスに参戦しており、ついにラリー競技にデビューしたのである。
マシンはスズキ・ジムニーで、女性コ・ドライバーとして活躍する槻島もも選手とのコンビで参戦。「ダートコースで練習したんですけど、林道グラベルも初めてですし、ジムニーも初めて。それにラリーはわからないことだらけで不安しかありません」と茉彩選手はスタート前に率直な感想を語る。
ちなみに父の織戸 学選手もラリー競技の経験が豊富で「父からは“レースと違ってラリーは自分たちで競技車両を運転しながらコースまで移動するし、SSもエスケープがないから危険だよ。とにかく安全に”と言われました」と茉彩選手は語る。
そのアドバイスを実践するように茉彩選手は8日のレグ1で慎重な走りを披露。「とにかく戻って来られるようにマージンをとって走りました」と語るように9日のレグ2でも安定した走りを披露し、最下位ながらXC3クラスで2位完走を果たした。
こうしてラリー競技にデビューした茉彩選手は9月8日〜10日に北海道帯広市を舞台に開催される全日本ラリー選手権・第7戦「ラリー北海道」に参戦する予定。約2カ月のインターバルがあるだけに、国内屈指の高速ラリーでは、茉彩選手のさらなる躍進に期待したい。