暑いのばかりは我慢できん!
3位:航続可能距離表示
燃料の残量が確認できるフューエルメーター。旧車ともなれば、その残量は「あくまでも目安」であり、まだ大丈夫だろうと思って油断していたらガス欠……。なんてことになりかねません。
オーナーであれば経験と勘でガス欠のタイミングの見当がつくと思われますが、それでも燃料の残量と給油のタイミングの見極めが難しい場面にしばしば遭遇します。「おそらく、たぶん、なんとか大丈夫……なはず。もしかしたらガス欠かも。ヤバイ」。まさに冷や汗モノです。こんなとき、航続可能距離表示があればいいのに、より適切なタイミングで燃料を給油できるのですが……。実際に1970年製の旧車を所有する筆者も個人的に欲しい装備です。
2位:防錆塗装
旧車を所有するうえで避けてとおれないのが「錆」。どれほど大切にしていても、経年劣化とともにボディのあちこちに錆が見られるようになり……かといって、レストアしたり、塗装を全はく離してオールペイントするだけの予算がない!!
そんなとき、現代のクルマのような防錆塗装・防錆対策ができたら……。多少、車重が増えても、それじゃオリジナルじゃないと外野から言われようとも、これはなんとかしたいというオーナーも少なくありません。
1位:エアコン
1位はなんといってもエアコン! クーラーは装備されているけれど、真夏になると温風しか出てこない、エアコンガスを補充してもすぐに効き目がなくなる。そもそもエアコン(クーラー)なんてものは装備されていない。
場所によっては猛暑日になることも珍しくないこの時期、エアコンが使えない状況でのクルマ移動はかなり過酷。もちろん、オーナーだけでなく、旧車にとっても同様です。なかには「愛車は大変な思いをしているのに、自分だけエアコンで涼むなんてできない!」と愛車を労る心優しいオーナーさんもいます。やせ我慢の美学、でしょうか。
まとめ
旧車には独得の「味」があります。シートの感触や室内の匂い、ドアを閉めたときの手応え、走行中にアクセルペダルやブレーキペダルを踏み込んだときのダイレクト感。エンジン音や排気音、オイルの匂い(臭いではなく、匂いです!!)。挙げたらキリがありません。いずれも、洗練された現代のクルマでは味わえないものばかりです。
この「味」と、現代車のテクノロジーや機能を盛り込んでレストアしたものを「レストモッド」などと言います。徹底的に当時の味を求めるか、多少なりとも現代車のノウハウを投入して、快適な旧車ライフを送るか? じつに悩ましいところです(いち旧車乗りとして、せめて、エアコンは欲しいのが本音です)。