この記事をまとめると
■交通事故は基本的に6:4などといった具合で過失の割合が発生する
■完全に停止している状態などで一方的に当てられると10:0となるケースが多い
■玉突き事故の場合も最後尾や、事故の原因となった人の過失となる場合が多いとされる
玉突き事故の過失割合ってどうなるの?
渋滞の末尾などで起こることが多い玉突き事故。通常の追突事故であれば追突した車両に責任があるとされ、10:0という過失割合になることが多い。しかし、複数台を巻き込む玉突き事故となった場合、玉突き事故に巻き込まれた中間のクルマたちはどうなるのだろうか?
玉突き事故はどんな車両に責任が?
「玉突き事故の中間にいた車両の責任は?」という疑問を保険会社にぶつけたところ「基本的に過失は発生しない」という回答を得ることができた。基本的には一般的な追突事故と同じ扱いとなるのだろう。渋滞の末尾で発生する玉突き事故は一番後ろから当たった車両が責任を負うこととなる。しかし、玉突き事故でも例外はあるようだ。
それは中間車両同士で追突事故が発生してしまい玉突き事故へと発展してしまったケースだ。中間車両が前方不注意で急ブレーキをかけたり、先頭車両に追突してしまったりしたことが原因で、その事故に対する2次災害のような形で玉突き事故が発生した場合は事故の原因は最後尾の車両にあるわけではない。事故はケースバイケースなので、一概に「こういう場合は中間車両、こういう場合は最後尾車両が責任を負う」という形で言い切れるわけではないが、基本的に玉突き事故は事故の発生原因となった車両に多くの責任があるとされ、原因となった車両に比率の大きな過失割合が発生すると考えておくべきだろう。
また、近年はドライブレコーダーも普及してきている。このような事故では過失割合の有無も含め、重要な検証材料となることは間違いない。
玉突き事故を防ぐために
事故原因となるのはもちろん、巻き込まれるのも嫌な玉突き事故だが、その原因の多くは前方不注意や車間距離を十分にとっていないことなどが多い。頻繫にブレーキを踏んだり、ふらついていたりとそのような兆候が表れている。そのような車両を見かけたときは車間距離を取るなり、抜かすなどをしてできるだけ距離を取るのが得策と言える。自身が事故を起こさなくても、巻き込まれてしまう可能性がある。できるだけ事故に巻き込まれないためにも、対策できることはあると考えておいたほうが良い。
また、自身が玉突き事故の原因となる追突事故を起こさないためには、車間距離をしっかりと取って前方不注意を起こさないことだ。当たり前のことではあるが、安全とは当たり前の積み重ねの上で出来上がっている。また、近年は車間を一定に保ってくれるACCなどの運転支援システムも存在する。このような機能を上手く使えば疲労度を少なくしてより安全に、より快適にドライブを楽しむことが出来る。疲労度という面では、疲労を感じたらしっかりと休憩を取ることも重要だ。
玉突き事故も含め、事故の責任の所在というのはケースバイケースだ。事故はあっては欲しくないことだが、もしもの時のために覚えておけば役立つことがあるかもしれない。