ヴェルファイアが狙い目という声も
自販連(日本自動車販売協会連合会)統計によると、2020事業年度(2020年4月~2021年3月)締めでの年間販売台数で、アルファードが10万6579台なのに対し、ヴェルファイアは1万4749台と、アルファードに対し10分の1程度まで販売台数を落としていた。先代アルファード&ヴェルファイアは2015年にデビューしたので、初めて年間フルカウントとなる、暦年締め年間販売台数では初のフルカウントとなる2016暦年締め年間販売台数ではヴェルファイアのほうが売れていたのだが、暦年締めの年間販売台数では2018暦年締め年間販売台数でアルファードが逆転し、2019暦年締めからその差が開くようになっていた。
アルファード&ヴェルファイアに限らず、予約段階や登場直後の新型車購入に興味を示し、実際に購入する人の多くは一世代前、つまり新型登場で先代となるモデルに乗っている人が目立つと聞いている。それをベースに考えると、新型アルファードは先代となる3代目がとくにモデル後半に爆発的に売れており、購入を希望する母体数というものがかなり多いものと考えられる。
一方でヴェルファイアは、先代モデルでは末期に近づくにつれ極端に販売台数を落としているので、新型ヴェルファイアの購入を狙っている人たちは、アルファードに比べれば少ないものと考えられる。ただ、メーカーの公式リリースでも両車の販売比率は7:3となっており、現場のセールススタッフのなかには、「メーカーはヴェルファイアの販売に力を入れたいみたいだ」という発言もあるので、2024年8月までの配車予定台数のなかでも、結構な割合でヴェルファイアが含まれており、「アルファードに比べれば、それほど発注環境が荒れているわけでもないようなので、ヴェルファイアのほうが狙い目」(事情通)という見方も出ている。
アルファードは『アルファードからアルファードへ』という乗り換え需要が多いこともより受注状況混乱に拍車をかけているので、その点ではヴェルファイアはそこまで混乱はしないだろうというのである。とにかく納期などの情報はつねにアップデートされているので、ディーラーを訪れて確認してもらいたい。
また、新型の車両価格に対して割高イメージを持つ人も目立っているとのこと。先代比で標準装備が増えていることも影響しているのだが、割高イメージを強く持つ既納アルファードユーザーのなかでは、今後とくに残価設定ローンを組んで買った人は、乗り換え時期を優先させるあまり、ノアもしくはヴォクシーへの『サイズダウン乗り換え』をする人も目立ちそうなので、すでに最大で、納車まで3年は待つ覚悟が必要とされるノア&ヴォクシーの納期混乱がさらに顕在化するのではないかとの情報も入っている。