この記事をまとめると
■ホイールメーカーのレイズがボルクレーシングの新作として「CE28N-PLUS」を発表
■CE28Nシリーズの基本デザインを変えることなく性能を大幅に進化させた
■テストを担当した井入選手・山野選手ともに進化によるデメリットはないと語る
ブランドを代表するホイールが満を持して新作へと進化
高性能ホイールメーカーのRAYS(レイズ)。創業50年を迎える日本の企業で、東大阪で設計、製造し販売しているホイールのトップメーカー。メイド・イン・ジャパンにこだわり、その性能はF1でも採用されるほど。現在はWECのGR010 HYBRIDにも採用されており、ル・マン24時間耐久レースの制覇も支えている。
そんなレイズの代名詞的なブランドがVOLK RACING(ボルクレーシング)。鍛造スポーツモデルのブランドだ。
アルミホイールは大き分けて2種類あり、鍛造製法は手間がかかりデザインにも制約があるが、軽く強く作りやすい。鋳造製法は生産しやすいのでコストを下げやすく細かいデザインもしやすい。コストパフォーマンスとデザイン性に優れる。レイズは国内でも数少ない両方の製法の工場を持ち、製法に合わせたキャラクターの商品をリリースしてきた。
そのなかでCE28Nは、VOLK RACINGのなかでも代表的な存在。双璧をなすTE37とともに、日本のスポーツホイールシーンを支えてきた。
TE37は6本スポークで軽さはもちろんだが強さが特徴。持ちやすい形状は素早いタイヤ交換が要求されるレースシーンでも長く愛用されてきた。CE28Nはとにかく軽さを追求したモデル。筑波サーキットでのタイムアタックシーンなどで主に愛されてきた。
1999年の登場から常に軽量ホイールのトップモデルとして君臨してきたが、約24年の間にクルマとタイヤが大きく変わった。クルマは重くなる一方。その重さをかき消すようにハイパワー化も著しい。タイヤはとくにスポーツモデルを中心として飛躍的にグリップ力が高まった。その重さ、ハイパワー、ハイグリップの3つの要素はホイールに対して極めて厳しい状況を作り上げた。とにかくホイールに対する入力は高まる一方。それに対応するホイールの進化が必要となっていた。
そこでひと足先にTE37はTE37SAGAになり、現在のTE37SAGA S-plusへと進化。剛性を高めて厳しい要求に対応してきた。