家ごと旅できる夢のキャンピングカー! でもよくよく考えたらお風呂やトイレなど「汚水」はどこへ? (2/2ページ)

「ダンプステーション」を完備する施設が増えつつある

2)排水場所

 問題は、グレータンクとかブラックタンクに溜めたものをどう処理するか? です。タンクの容量はさまざまですが数日ぐらいの利用なら、そのまま貯めておくことが可能です。グレータンクは、一般的な生活排水ですので帰宅後に、家庭のシンクなどにそのまま流して処理することになります。それが長期間・長距離のクルマ旅になると、途中での処理(排水)が必要になってきます。今から考えると恐ろしい話ですが、キャンピングカーが普及する前は、グレータンクの排水は、なんと、走行中に垂れ流し、または、どこかの草むらに垂れ流しなんて、今では信じられないバッドマナーが横行していました。

 流石にブラックタンクは、垂れ流しできないので(一部のバッドマナーズは山奥に捨てたなんて話はありましたが)通常は旅を終えた後に、自宅のトイレに流すのが普通でした。それでも、一般のトイレに他人の迷惑顧みず捨てたという話もあり、中には、お食事処の店内一番奥にあるトイレに、一般客が食事している前をトイレのタンクを抱えておっちらと、トイレまで運んだトンでもない人もいたようです。基本的に、サービスエリアや道の駅などの公共のトイレに流すことはマナー違反なのでやめましょう。

・ダンプステーションとは?

 じゃあ、どうしたら良いの? とお悩みのアナタに朗報です。日本RV協会が普及に努めている「RVパーク」や、日本最大のオーナーズクラブ「くるま旅クラブ」が管理する「くるま旅パーク」などでは、グレーやブラックを処理できる「ダンプステーション」を完備する施設が増えつつあります。ダンプステーション(dump station)のダンプ(dump)は、「ゴミ捨て場」や「廃棄する」などの意味があり、文字どおり溜まった汚水を処理する場所という意味があります。

・RVパークなどのくるま旅施設

 くるま旅サイトの車中泊施設の「タイプ・設備で探す」で、□ダンプステーションにチェックを入れて検索すると、ダンプステーションがあるパークを探す事ができます。

 もともと、RVパークやくるま旅パーク開設の必須条件にダンプステーションは入っていませんでしたが、やはり、最近の汚水処理の要望が増えてきている為か、施設側が自主的にダンプステーションを設けるという事が多くなっている様です。

 これなら、誰に気兼ねすることなく、堂々とグレーやブラックの処理ができます。多くのダンプステーションは、洗浄用の水道もついているので、タンクのなかまで綺麗さっぱり洗う事もできます。

 汚れを放置してしまうと、くちゃいですし、菌が繁殖したりカビが生えたりとタンクが傷む原因になりかねませんので、これは衛生上の点でも気分の点でも最高ですね。

・オートキャンプ場ほか

 くるま旅施設以外でも、オートキャンプ場や、ガススタンドでも処理させて貰える事もあるので、くるま旅するエリアで事前のチェックが必要ですね。

 ダンプステーションサイトもあるので、ここからもチェックできます。

 RVパークやオートキャンプ場などにダンプステーションが設置され始めているといっても、まだまだ数は少ないのが現状です。また、ガススタンドでも、給油時に給水や排水桝に排水をさせていただけるところもありますが、気持ちよく対応してくれるガソリンスタンドに巡り合えるかは、運次第? なところもあります。でも以前に比べるとその環境は改善されつつありますので、ゾンビの様なバッドマナーズには絶対にならずに、くるま旅を楽しみましょう。そう、この手の処理は「簡単には水に流せないお話」なんですね。

*くるま旅サイト(https://www.kurumatabi.com/

*ダンプステーションサイト(https://dumpstations.jp/


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