4億円以上で取引されている!?
開発当初の動画などを見ていると、鋼管スペースフレームやカーボン素材を用いていることがわかります。アウタースキンについてもフルカーボンとして、車重は850kgという好データが公表されています。ここに、前述の2012馬力、885Nmというパワーが加わると、0-100km/h加速が1.72秒という凄まじいパフォーマンスが生まれるわけです。2秒を切るだけでも世界的なニュースですが、まったくもって耳を疑いたくなるような記録。こちらも、同社の動画で確認できますので、耳を疑った方はぜひご確認ください。
動画といえば、2021年に販売されたアウルがフランスのエキゾチックカー専門店で販売されているものも発見しました。詳細は明らかにされていませんが、お値段はプレミアムの上乗せがあるのか4億4000万円というビックリプライス。それでも、アーリーアダプターからは注目されているようで、いくつかの引き合いがあるとか。そこへもってきて、ギネスの最速記録樹立ですから、世界中のビリオネアが放っておくわけはないでしょう。アスパークは限定50台の生産を公言しているので、争奪戦となること明らか。
また、こうした速さやパフォーマンスを目の当たりにすると、一般的なEVの目安となる航続距離なんてさほど気にならなくなるから不思議です。これまた開発中のデータですが300kmを上まわるとされていますが、パフォーマンスとの相殺を考えれば立派な数字といって差し支えありません。空力的な形状を持ったボディゆえに、高速域の電費効率も悪そうには思えません。
なお、開発途上に発表されたボディサイズは
「全長:4830mm/全幅:1935mm/全高:990mm/ホイールベース:2757mm/トレッド(前):1603mm/トレッド(後):1552mm」
とされ、ランボルギーニのディアブロなんかよりいくらか大きい程度。ただし、各国の保安基準をクリアするなどランニングチェンジが適宜施されるはずなので、確定的なものではないでしょう。
また、最高速記録や、ニュルブルクリンクのラップレースに向けたのか、大型のリヤウイングが追加されたタイプもあります。フェラーリやマクラーレンでいうところのサーキットパッケージ的なオプションと思われますが、こちらのパフォーマンスも大いに気になるところ。バッティスタやリマックといったライバルが次から次へと現れるはずなので、ぜひ蹴散らしてほしいものです。
F1をはじめとしたレースの世界を日本のテクノロジーが席捲したように、ハイパーEVでも日本車がブイブイいわせるとはなんとも痛快です。アスパーク・アウルの躍進には、これからも目が離せません!