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元大学自動車部員のTOYOTA GAZOO Racing社員が「クルマ好きな学生たち」を応援するために考えた! 多くの自動車関連企業も賛同するコンセプトを掲げた「フォーミュラジムカーナ」への今後の期待 (1/2ページ)

元大学自動車部員のTOYOTA GAZOO Racing社員が「クルマ好きな学生たち」を応援するために考えた! 多くの自動車関連企業も賛同するコンセプトを掲げた「フォーミュラジムカーナ」への今後の期待

この記事をまとめると

■6月25日に開催されたフォーミュラジムカーナ東日本予選

■この大会の開催には元大学自動車部のトヨタ社員の熱意からスタートした

■大会自体が今後の自動車業界の発展を担う若者との接点になることを目指している

クルマ好きの若者にとって有意義な時間になるように工夫を凝らした

 6月25日、福島県エビスサーキットで新たなモータースポーツカテゴリーである「フォーミュラジムカーナ」が開催された。完全イコールコンディションで各大学の自動車部が競う、各企業も応援しているこの新カテゴリーはどのようにして誕生したのだろうか?

自動車部出身のTOYOTA GAZOO Racing社員が発案

 イコールコンディションでの4年制大学自動車部ジムカーナ、この競技のフォーマットを考えたのはTOYOTA GAZOO Racingの石井宏尚さんだ。もともと石井さんは大学時代、自動車部に青春を捧げてきた。社会人になっても全日本ラリーなどに参戦し、現在はスーパー耐久に参戦している。

 そんな石井さんは大学在学中から​全日本学生自動車連盟、通称ガクレンが開催している大会フォーマットに疑問を感じていたそうだ。それは、大学によって大会に挑む環境が大きく異なってしまうことで、学生の力ではどうにもならないことも多い。だからこそ完全なるイコールコンディションでの自動車部競技の開催を昔から考えていたそうだ。

協賛企業と学生たちのコミュニティの場に

 しかも石井さんは、これまでのモータースポーツ活動は自費で行ってきた。つまり、モータースポーツ活動にお金を出してもらう大切さを身に染みて実感していたのだ。そこで単純にイコールコンディションでの競技を開催するだけでなく、多くの人に応援してもらってイベントを継続させるにはどのようなテーマが必要なのか、さまざまな人とコミュニケーションを取り、大会開催へのイメージを考えたそうだ。

 そのなかで見えてきたことは、大学生を新卒採用する場に繋げるということ。少子高齢化によって現在は売り手市場であることもあり、トヨタでも以前よりもクルマ好きの学生が入社することが少なくなっているそうだ。そして、それはトヨタだけではなく多くの自動車関連企業の悩みでもあったのだ。そこで、「クルマ好きの学生たちを応援し、リクルート活動に繋がるイベントを開催しよう!」という試みを考え、そんな試みに合計で16社が協力に手を挙げた。なかには石井さんの自動車部時代の交友関係で協力が決定した企業もあったそうだ。以下の16社が協賛となっている。

「フォーミュラジムカーナ」協賛企業

株式会社アールエス・アール/株式会社アイセロ/株式会社アドヴィックス/小倉クラッチ株式会社/株式会社キャロッセ/日本グッドイヤー株式会社/GRガレージ(大阪八尾・大阪箕面・滋賀大津)/TOYOTA GAZOO Racing/株式会社 昭和トラスト/株式会社トレジャーワン・カンパニー/日産自動車株式会社/株式会社ブリヂストン/ブリッド株式会社/マツダ株式会社/株式会社トライボジャパン(Moty‘s)/横浜ゴム株式会社

 そして、石井さんが次に取り組んだのがイベントの運営の問題だった。自身も社内でYaris CupやGR86/BRZ Cupの運営を任されている石井さんは、自動車イベント運営の難しさは日ごろから実感している。他の多くの業務をこなしながらフォーミュラジムカーナの運営をするのは難しい状況もあって、タッグを組んだのがフォーミュラドリフトを運営しているMSC株式会社だ。代表の岩田和彦さんも、クルマ好きの若手は「未来の宝」と感じており、その開催趣旨に共感したひとりだ。

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