かつてはナンバーから「自宅を突き止めて」訪問するセールスも! イマドキの新車の売り方と「閉店間際に来店」が有効なワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■以前はディーラーマンがアポなしで客の自宅を訪れることがあった

■なかにはクルマのナンバープレートで自宅を突き止めて訪問したという話も

■しかし現在、販売現場の状況は大きく変わっている

かつては“夜討ち朝駆け”的な商談が有効だった

 “夜討ち朝駆け”とは、メディアの世界で早朝や夜間にアポなしで対象者への取材を行う事だが、新車購入でも、店舗の営業開始直後や閉店間際のタイミングでの、“夜討ち朝駆け”的な商談の決行は有効といっていいだろう。新車販売の世界では社会のデジタル化が進むなかでもゲンを担ぐことが多い。いまだに大安納車が多いのはその好例だろう。セールスマン自身もその傾向があるのは否定できない。「朝一番に応対したお客様から注文をもらい、その日に弾みをつけよう」などと、購入目的での来店の多い週末では意気込むセールスマンは少なくないようだ。

 逆に閉店間際にまったくフリー(初めて訪れる)の状況で店頭を訪れて、「新車購入を検討している」というのは、日曜の夕方あたりではキラートークとなるだろう。土曜・日曜の週末2日間に限っての受注台数に対するノルマが課されることが多いのだが、現状ではなかなかそのノルマを達成できる店舗は少ないともいえよう。そのため日曜の夕方となれば「今週のノルマが……」とマネージャーを中心に気が気でない店舗も多いとも聞く。

 昭和や平成初期では“夜間訪問”と呼ばれ、平日の夜間に店頭対応して“アタリ”の良かった“有望なお客”の自宅をアポなしで訪れて商談することで、さらなる受注の上積みができた。しかしいまや働き方改革もあり、スーパーマーケットより早くディーラーの営業時間が終了しなくてはならないし、さらに家に来てほしくない人が多いなどの世相の変化もあって、夜間訪問ができない。

 そういった世の中の状況にもかかわらず、以前よりもクルマが売れないなどもあってディーラーが追い込まれているため、閉店間際にお客が来店してくれるのは、ディーラーマンにとって地獄に仏といった雰囲気になってもおかしくないだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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