新型アルファード&ヴェルファイアは「ほかのミニバン」など眼中なし! ライバルはこの先登場する「クラウンセダン」「センチュリーSUV」だった (2/2ページ)

2列目シートにはトヨタのおもてなしがあふれている

 VIPの指定席である2列目シートにおいては、取り付け部分にゴム製ブッシュを使うほか、背もたれやアームレストに低反発フォームパッドを採用するなどして、乗員が感じる振動を従来モデル比で3分の1に低減したと発表されている。

 さらに2列目へのおもてなし表現として、スライドドアの窓部に設置される電動サンシェードを上から降りてくるタイプとしているのも注目だ。日差しを遮りながら風景も楽しみたいというニーズに応えるためのメカニズムで、これをトヨタ車として初採用したというのは、ショーファーカーとしての価値を細部までこだわってきたことの証だ。

 発表会では、ショーファーカーのライバルとしてトヨタの最高級モデルである「センチュリー」とも比較されることを意識しているという意味合いの発言もあった。もはやミニバンではなく、トヨタ自身のフラッグシップを作り上げたという自信作というわけだ。

 冒頭で、アルファード/ヴェルファイアのことをミニバンフラッグシップという枕詞で表現したが、当のトヨタはミニバンなどとは思っていないのかもしれない。最高のショーファーカーとしてアルファードは作り込まれてきたといっても過言ではなさそうだ。

 加えて、アルファード/ヴェルファイアの発表会では、前々から噂されているセンチュリー・クロスオーバーSUVのシルエットをスクリーンに映し出すというサプライズのサービスもあった。セダン、ミニバン、SUVとあらゆるカテゴリーにおいてショーファーカーを用意するという宣言でもあるだろうし、センチュリーSUV(仮)を前提としたポジションも、アルファードの開発では考慮したということを暗に示しているのではないだろうか。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報