外観からしてトンデモない! レーシングカーが逆さづり! ドイツの「ポルシェミュージアム」は神レベルの内容だった (2/2ページ)

市販車からレースカーまで新旧ポルシェが顔を揃える

 ポルシェの企業博物館らしく、ポルシェ社で生産されたロードカーからレーシングカーまでもが顔を揃える。さらに、ポルシェ社がみずから生産したモデルだけでなく、ほかのメーカーからの依頼で設計/開発されたものも。

 たとえばポルシェの開発ナンバーでタイプ360となっているチシタリア・グランプリカーなどに加えて、ポルシェ社を設立する以前にフェルディナント・ポルシェ博士が手がけた、エッガー・ローナーの電気自動車(リメイク)や、そのキモとなるホイール・イン・モーターなども展示されていて、とても興味深い。

 ポルシェを名乗るクルマとしては、戦前のベルリン~ローマ・ラリー向けに開発したタイプ64のオリジナルボディから、最新モデル、ポルシェ・マカン・ターボ(2015年に訪れた際には最新モデル)まで、新旧モデルが取り揃えられている。

 もちろん日本にはなじみの深いポルシェ・カレラGTS、通称〝ポルシェ904〞や、ターボ開発の尖兵となったポルシェ917/30。グループ5レースを席巻したポルシェ935、グループCからGTへと主役が変わった1990年代終盤のル・マンを制した911GT1/98など興味深いレーシングカーには興味津々。

 主力モデルである911シリーズは、各世代モデル、さらに911 GT1/98のベースとなったロードモデルも含めて数多く並んでいる。クルマ以外では、ディーゼル・エンジンを搭載したトラクターも展示されているから、ポルシェ・ファンは必見だ。

耐久王ポルシェ渾身の作品たちがずらり

 日本グランプリでは、スカイラインGTと熱いバトルを演じた904カレラGTS。ロードカーとしても設計されていた。

 大排気量車に対抗するためにターボチャージャーを装着した917/30スパイダー。ターボの技術開発とノウハウ蓄積に役立った。

 グループ5=シルエットフォーミュラのレースを席巻した935。こちらは第2世代の935/77。ポルシェ博物館はこれまで2度訪れたが、究極の935、“モビーディック”とは出会えていない。

 グループCからGTカーへと主役が変わっていった1990年代後半のル・マン24時間レース。そんな1998年のル・マンを制した911 GT1/98と、ベースモデルとなったストリートバージョン。

※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております


新着情報